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鍋谷 圭宏 先生

食道がん手術の名医
千葉県がんセンター
食道・胃腸外科部長、栄養サポートチーム(NST)チェアマン
専門
消化器がん(特に食道・胃がん)、外科栄養・栄養サポート、周術期管理、外科感染症
掲載開始日:2017年10月17日
最終更新日:2019年03月25日

鍋谷 圭宏 先生から患者さんへのメッセージ

食道がんや胃がんの手術の他、手術以外の治療方法や栄養管理にも力を入れています。

臨床実績


年間食道がん手術数
***

専門医資格
***

学会職位
***

学術活動


論文・学会発表数
*** 件
※件数は英語論文を含まない場合がございます

最終論文・学会発表年
*** 年

学術機関
***

出身大学
***

略歴
***

受診しやすさ


手術までの待機期間
***

医師指定受診
***

外来待ち時間
-時間程度

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鍋谷 圭宏先生のインタビュー

公開日:2019年03月27日
専門病院でも、トータルケアを提供したい。栄養管理にも力を注ぐ、食道がん・胃がん治療の名医

鍋谷先生が医師を志されたきっかけと、食道・胃腸外科をご専門にされるようになった理由について教えてください

父が医師でしたが、子供の頃は父がとても多忙で家族との時間を持てていなかったこともあり、自分は医師にはなりたくない、弁護士になろうと考えていました(笑)。ですが、中高生の頃に流行っていたブラックジャックの影響や、その頃によく遊んでくれていた方や親戚が相次いでがんで亡くなったことから、病気の人達を治したいと思い、医師になろうと考えるようになりました。

千葉大学医学部に進学し、実は在学中は整形外科医になろうと考えていましたが、結局止めました。食道・胃腸の外科を専門の一つとする千葉大学の第二外科(現在の先端応用外科)は、父の出身医局だったこともあり躊躇もしましたが、お世話になった方からの勧めもあり、卒業後は第二外科に入局し、その後は主に消化管がんの患者さんの診察、治療を行ってきました。

鍋谷先生のもとを受診される患者さんについて教えてください

千葉県内の地域の開業医の先生や他の一般病院からのご紹介が多いですが、中には茨城県など近隣の県から紹介されることもあります。ご紹介下さる先生方には本当に感謝しております。私は食道・胃腸外科の部長をしていますので、初診の外来では食道と胃に加え腸の病気の患者さんも診ていますが、手術に関しては専門化と腹腔鏡下手術の適応が進んでいるため、私は上部消化管すなわち食道と胃のがん患者さんの手術に入ることが多いです。

受診から手術までの流れについて教えてください

手術の方針については患者さんとよくお話をして決めることを大切にしており、入念な方針決定のプロセスは全国でも指折りであると自負しています。多くの病院では、外科の外来を受診された場合、外科の先生が診察を行い治療方針をどんどん立てていくことが一般的だと思いますが、当院では食道・胃腸外科に紹介された場合でも、内科や放射線科の先生との合同カンファレンスを行い、内科的治療や放射線治療の選択肢が少しでもあると考えられる場合には、必ず専門の先生とお話をしていただいています。そのため、検査結果が出てから治療までに、場合によっては3人の先生の外来を受診していただく患者さんもいらっしゃいます。また、当院では治験や臨床試験も多く行っているため、これらに適応がある患者さんの場合には治験コーディネーターの方ともお話をしていただいています。

例えば当院では、食道がんの患者さんについては、食道・胃腸外科医、化学療法を専門とする腫瘍内科医、内視鏡治療を専門とする消化器内科医、放射線科医、看護師の5職種が集まるカンファレンスを毎週1回行い、初診の患者さん全員について、各々の立場からどのような治療方法が考えられるのか意見を出して話し合いを行っています。

正直なところ、ご高齢の患者さんからは複数の外来にかかるのが面倒と言われてしまうこともありますし、「先生が決めてくれれば従います」という方もいらっしゃいます。私たちも、診なければならない患者さんが増えることで外来が大変なこともあります。しかし、現在は治療法の選択肢の増加や患者さんご自身の価値観、ライフスタイルの多様化から、全て医師の言う通りに従って治療を進めるという時代ではありません。十分なご説明を行い、患者さんがご自身のご希望や状況を考慮した上で、安全で最適な治療方法を選択出来るようにすることが重要だと考えています。

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鍋谷先生が特に得意とされている分野について教えてください

食道がんや胃がんの外科治療に加えて、これらの患者さんの手術前後の栄養管理に関しては、比較的豊富な経験があり、指導的立場にあると思っています。安全な手術に加えて手術前後の栄養管理は、手術成績を上げるためには不可欠です。また、食道がんや胃がんの術後の患者さんの悩みの中心の一つが食事になりますので、食事に関する指導はとても大切だと考えています。

2015年には、胃がんで胃を切除した患者さんに向けた食事についての本を監修しました(「胃を切った人のおいしい回復レシピ300:主婦の友社)。これは、当院での胃がん手術後の栄養指導の経験をもとに当院の管理栄養士と作りました。この本の中では、がんや手術方法などの胃がんの基礎知識やどの時期にどのような食事を食べたら良いのかということを書いています。レシピなどを掲載した同様の本は他にもありますが、手術後の時期にまで踏み込んで書いてある本は意外と少ないかと思います。術後一ヶ月、三ヶ月、それ以降では適切な食事内容も変わり、患者さんにとってはとても重要な情報ですので、それぞれの時期ごとに適切な食事内容をご紹介しています。またこの本の中では、なるべく「食べてはいけない」という言葉は使わないようにしています。時間をかければ食べられるようになるものも多くありますので、時間が必要だから慌てないで下さい、ということを伝えるようにしています。外来でも術後の患者さんにこの本を使って食事指導をしていますが、意外と好評です。

また、これに先立ち、当院の「食と栄養」の取り組みを簡単にまとめた「がん患者さんのためのレシピと工夫」という本も発刊し、通信販売されています(メディカルスマイルウェブ)。これは、患者さんから実際に相談を受けた食に関する悩みを少しでも解決できたら」という想いで作った本ですが、化学療法時の食事管理の工夫などについても書かれています。これまでのこうした取り組みは、NHKテレビ「チョイス@病気になったとき」など、何度かメディアでも取り上げていただきました。

貴院はNST(栄養サポートチーム)の活動に力を入れていると伺いました

私は2010年に当院に着任したときから、歯科医師や管理栄養士、看護師、薬剤師など様々な専門職の知識を合わせて患者さんの食事や栄養について横断的にサポートする、栄養サポートチーム(NST)の活動に力を入れてきました。当院のNSTのメンバーはフットワークが良く、患者さんのためなら電話一本ですぐに対応してくれます。とても意欲的に動いてくれる管理栄養士・看護師・薬剤師・臨床検査技師・嚥下(飲み込む力)を専門に診ている歯科医師や摂食・嚥下障害看護認定看護師、さらに理学療法士もメンバーとして頑張ってくれているので、日本でも有数のNSTであると思います。

NSTの活動の一例について紹介すると、多くの病院では、それぞれの手術に関して、入院前から退院時までの流れを記載したクリニカルパスという計画表があり、その手術を受ける患者さんには皆、基本的にはパスに記載された通りの画一的な食事が出されます。しかし、患者さん個々の年齢や術後の状態によって食事内容は考慮されるべきだと考えていますので、個別対応もかなり必要です。例えば当院では、食道がん手術後の全ての患者さんに対してNSTで嚥下機能の評価を行っており、その結果や年齢などを基に患者さん個々に合わせた食事内容や食事量について管理栄養士が考えています。そのため、一人ひとりに合った、適切な栄養管理を行うことが出来ています。

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貴科は術後の縫合不全発生率が全国平均よりもかなり低いと伺いました

当科における食道がん手術後の縫合不全発生率の低さは全国的にもトップクラスだと思います。全国的には食道がん手術後の縫合不全発生率は約13%とされていますが、当科では様々な手術手技の工夫や術前術後の栄養管理が良好なことなどから、縫合不全発生率は2%程度です。術後の縫合不全は治癒が遅くなるだけでなく、再手術が必要となる場合もあります。更には、縫合不全や重症肺炎などの合併症を起こした場合にはがんの長期予後が悪くなるとの報告もあります。当科では縫合不全発生率が低いこともあり、術後予後についても全国平均よりも良いデータが出ています。

手術後の経過はどのように診られているのでしょうか

当科では、原則的に術後5年間は出来るだけ外来で手術後の患者さんを診るようにしています。そのため、術後の患者さんは腸閉塞や鼠径ヘルニアなど良性疾患の手術が必要な際もまず当院へいらっしゃいます。外来や緊急手術は忙しくなるので大変ですし、もちろん全ての状況に当院で対応出来るとは限りませんが、丁寧なフォローアップは当科の強みの一つであると考えています。

規模の大きい施設では、全国から非常に多くの患者さんが集まり、手術を受けていらっしゃいます。そのような病院では、一人のスタッフ医師が診なければならない患者さんが非常に多く、外来で術後の経過観察を小まめに継続的に診ることが難しい場合もあります。そういった場合、手術後の経過は他院の外来で主に診てもらうこともあるようですが、何かあった時に適切な対処が難しいこともあります。外科では、実際に手術に関わった医師でなければ分からないこともあると思います。その点、当院では5年間は責任を持って診させていただくことが多く、患者さんにはご安心していただいているかと思います。専門病院の役割としてどうかと言われると、確かに他院と役割分担して外来での経過観察をある程度お願いした方がいいこともあるかもしれません。しかし、やはり手術した病院で5年間診るということも大切だと思うのです。専門病院でありながら、トータルケアを実践出来ているのは当科の強みです。

今後のご展望について教えてください

次代を担う若い先生方に任せていけるように指導していくことも大切だと考え、最近は私自身は執刀医ではなく第一助手として手術に入ることが多くなりました。もちろん手術の質を保つ事も重要なので、第一助手として執刀医の傍で指導しながら手術に携わっていますし、患者さんにも私自身は執刀しませんが、私が執刀するのと同じように手術を行うので安心してくださいと言うことはお伝えしています。今後は、私がこれまでの経験で培ってきた知識や技術を若い先生達に伝えていきたいと考えています。また、鏡視下手術も広まり、それによる新しい術式も開発されてきていますので、中堅~若手の先生にはこれらの新技術を学ぶ機会を作りたいと思います。

さらに、当院は2020年に新しい病院になりますので、新病院で更に良質の消化管外科治療を提供していきたいと考えています。現在、当院では前立腺手術においてダヴィンチと言うロボットを用いた手術を行っていますが、機械をもう一台導入し、直腸がんや胃がんさらに将来的には食道がんの手術にも使用できるように力をいれていく予定です。

私個人としては、2021年に神戸で行われる日本臨床栄養代謝学会(日本静脈経腸栄養学会から来年名称変更)の学会長を担当することが決まっています。参加人数が一万人以上の非常に大きい学会なので、その準備も頑張っていきたいと考えています。

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最後に鍋谷先生の考える名医とはどのような医師でしょうか

がん診療医あるいは腫瘍外科医としての「名医」なら、「治らないがん患者さんを治療して、最期まで良い時間で長生きさせてあげられる医師」が名医だと考えており、腕の見せ所だと思っています。survivalだけでなく、survival with happinessが重要だと私は考えています。

そのためには、単に手術が好きというだけではだめだと思いますし、栄養管理についての知識はもとより、患者さんの社会的な背景などについての理解も必要となります。そのようなトータルケアが出来る医師になることが自分のゴールであり、私もまだ修行中です。若い先生方にもトータルケアが出来る腫瘍外科医になってほしいと願っています。

編集後記

鍋谷先生は、お忙しい中でも非常に落ち着いて丁寧にご対応して下さいました。手術だけでなく、最適な治療法の提案や栄養管理などのご自宅での生活、術後5年間の経過観察など、患者さんのトータルケアを行うことを大切にされており、外科医としてだけでなく医療者として治療や治療前後の生活について包括的なご相談ができる先生だと感じました。

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勤務先医療機関

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