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大槻 克文 先生

高齢出産/ハイリスク出産の名医
昭和大学江東豊洲病院
周産期センター長・産科診療科長
専門
周産期医学、 超音波医学、感染症・炎症・免疫学、早産の予知ならびに予防
掲載開始日:2016年04月12日
最終更新日:2018年10月01日

臨床実績


周産期外来患者数/週
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専門医資格
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学会職位
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学術活動


論文・学会発表数
*** 件

最終論文・学会発表年
*** 年

学術機関
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出身大学
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略歴
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受診しやすさ


初診までの待機期間
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医師指定受診
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外来待ち時間
*** 時間程度

※医療機関の関係者の方へ

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大槻 克文先生のインタビュー

公開日:2018年03月23日
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患者さんがより安全な出産を実現できるように

医師を志されたきっかけや、産婦人科を専門にされた経緯

医師を目指し始めたのは中学生の頃でした。将来自分が何の仕事に就きたいのかと考えた時、私の親類には医師は誰もおりませんでしたが、地域の患者さんから頼られていた近所の開業医の姿を見て、自分も医師を目指したいと考えたのがきっかけです。その後、私は昭和大学医学部に入学しました。

産婦人科を専門にしたのは、学生実習初日が産婦人科だった影響があります。初めて手術室見学をした際は、緊張や無影灯の暑さでダウンしてしまったというエピソードもあるのですが、お産の光景をこの目で初めて見ることができ、そのときの強烈な印象が自分の専門を決めるにあたっての選択において大きな指針となりました。

昭和大学江東豊洲病院は2014年3月に開院された比較的新しい大学病院と伺っており、センター化が推進されている印象があります。大槻先生がセンター長をつとめる周産期センターの特色について教えてください

約10年前にさかのぼりますが、この昭和大学江東豊洲病院ができた背景には都市部における救急患者搬送体制の脆弱性が問題になったことが挙げられます。夜間に地元産婦人科医からハイリスク妊婦の受け入れを8つの医療機関に連絡したが受入可能な医療機関が見つからず、その結果として妊婦さんが死亡してしまったのです。母体搬送を受け入れられなかった原因としては、医師不足や、新生児集中治療室(NICU)不足、産科病床の不足、情報照会や伝達に関する事項など様々なものがありました。

当時は江東区においても産婦人科を標榜する医療機関が少ない状況であり、総合病院より大きい施設で産科を有する施設は存在していませんでした。区からは「子どもと女性に優しい病院を新設しましょう」という話が提案されました。そこで、江東区より昭和大学にお話しを頂き、区からのコンセプトに沿って、元々豊洲駅の近くにあった昭和大学附属豊洲病院を現在の江東豊洲病院がある場所に移転するとともに周産期センターを新たに設置する運びとなりました。

当院の周産期センターは、産科、麻酔科及び新生児科それぞれで当直医師が待機しているため24時間365日迅速な対応が可能であることや、超緊急帝王切開術(※処置の決定より15分以内での胎児の娩出)も可能な施設なことが特徴です。また、施設設計や設備にもこだわりがあります。分娩台自体がストレッチャーとなり、周産期専用のエレベーターで手術室へすぐに移動できることや、LDR室(※陣痛(Labor)、分娩(Delivery)、回復(Recovery)の頭文字。陣痛室・分娩室・回復室が一体となった個室)を5床設置していること、最新の超音波断層装置など各種医療機器が充実していることで、ハイリスク分娩にも対応が可能です。地域に根ざす病院になれるよう、また今後も妊婦さんや赤ちゃんの命を守れるよう周産期医療を担っていきたいと考えています。

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大槻先生は早産の減少に関する研究に注力されていると伺いました。きっかけについて教えてください

私が、早産の減少に関する研究に力を入れることとなったきっかけは、大学院課程の研究テーマでラクトフェリン(※多くの哺乳動物の乳に含まれており、ヒトの母乳、唾液や涙、鼻汁など体内の外分泌液、粘膜液、白血球の一種である好中球に存在し、外部から進入する細菌やウイルスからの攻撃を防ぐ防御因子。特に出産後数日の間に多く分泌される初乳に最も多く含まれているおり、赤ちゃんの健康維持のために必要な成分であると考えられている)について研究したことが始まりです。当時の研究でヒトの唾液中に含まれているラクトフェリン量や子宮内のラクトフェリン量を測定するなど解析を進めるうちに、ラクトフェリンが早産にも関連していることを知り、自分の中でもラクトフェリンについてさらに詳しく調べたいという思いが強くなりました。そのため、学位取得後はラクトフェリン研究の本家であるカリフォルニア大学デービス校へも留学しました。ちょうど留学から日本へ帰ってきた時に東京早産予防研究会(現、日本早産学会)が発足し、幸運なことに私にもお声がけいただいたこともあり、首都圏内の病院と共同で早産についての臨床研究を行うことになりました。

早産とは妊娠22週から37週未満の分娩のことですが、早産の原因は感染や体質によることが多いといわれています。また、早産の赤ちゃんに対する予後についても、先天奇形を除く周産期死亡の約75%は早産児であり、1,000g未満の超低出生体重児は生存しても、その20%以上が脳性麻痺など精神発達障害を残しています。

そこで、研究ではラクトフェリンを用いたり、手術方法について検討したりしました。当院ではラクトフェリンを内服薬で処方していますが、ラクトフェリンを内服することで腸内細菌のバランス改善、全身の免疫の活性化、腟炎や子宮頸管炎の改善が可能で、結果的に早産が予防されるというデータが得られています。私は日本ラクトフェリン学会理事も担当していることもあり、ラクトフェリンに関する研究は今後も続けていきたいと考えています。

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研究では早産を予防するための手術方法についてもご検討されたとのことですが、早産予防の手術について教えてください

子宮頸管長(※腟と子宮の内側をつなぐ細い管の長さ)が短い場合、早産のリスクが高いことが知られており、早産を予防するために頸管縫縮術という子宮口(子宮の入口)が開かないように糸で子宮頸管を縛る手術(※術式としてはShirodkar手術、McDonald手術がある)やプロゲステロン注射を行うことが主流です。しかし、頸管縫縮術やプロゲステロン注射を受けられていても、残念ながら早産となる方もおられます。そこで、私は経腟的腹膜開放式頸管縫縮術を行っています。
 
経腟的腹膜開放式頸管縫縮術では、円錐切除術や子宮頸部広汎摘出術などで子宮頸管の切除範囲が広範となった患者さん、あるいは過去に頸管無力症(※妊娠中期以降に切迫流早産徴候を自覚しないにもかかわらず子宮口が開大する状態)で頸管縫縮術を複数回施行された患者さんにも適応があります。現在主流となっている頸管縫縮術では、子宮頸管を糸で結ぶ手術でしたので、子宮を十分に支えられない場合も多くありました。子宮は骨盤内でいつくかの靭帯によって支えられているのですが、経腟的腹膜開放式頸管縫縮術は、経腟的に手術で靭帯(仙骨子宮靭帯および膀胱子宮靭帯の上方かつ子宮峡部)に糸をかけることで子宮を支えることができる手術方法で早産を予防する方法になります。この手術の実施時期としては、妊娠前に実施する場合や妊娠が明らかになり流産の危険性が減少する妊娠12週以降に行う場合がありますので、妊娠直後あるいは妊娠前から計画的に手術の準備をすることも大切になってきます。

患者さんへのメッセージ

自分のことを何でも相談できる産婦人科医やかかりつけ医を見つけることが一番大切です。ちょっとしたことでも医師に伝えることで、隠れていた病気を発見できるとともに、病気のコントロールもこまめに行えます。

例えば糖尿病をお持ちの方である場合、糖尿病のコントロールがよくない状態のまま妊娠されると、先天奇形や新生児低血糖症などといった合併症のリスクがあります。また、妊娠を少しでも考えられている場合には腟内感染リスクを下げることが重要です。おりものの量が多い、腟のかゆみなどの症状がある場合は、妊娠前に性感染症検査を受けていただければと思います。

また、子宮筋腫や子宮頸がんはないか、糖尿病や膠原病などの病気が隠れていないかなどを調べるためにも検診や診察を受けて欲しいと思います。病気を見つけさえすれば、治療に移すことが可能ですので、然るべき医師に診てもらいましょう。

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今後の展望について

今後は早産のハイリスク患者さんに対して経腟的のみならず腹膜開放式頸管縫縮術のさらなる研究と、後進の医師たちの育成に力を入れていきたいと考えています。私が行っている経腟的腹膜開放式頸管縫縮術は、患者さんがより安全な出産を実現できるようさらに研究を行っていく必要性があります。例えば、現在の術式は経腟的ですが、内視鏡的に施行することの試みなど、様々な新しい術式を検討していかなければなりません。そのためには若い先生の協力も必要です。

また、これまでの私の経験をもとに技術や知識を伝えつつも、患者さんの身に起こっていることを親身になって考えられるような医師であり人間を育てていきたいと思います。

昭和大学江東豊洲病院の写真

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勤務先医療機関

住所:東京都江東区豊洲5丁目1-38
電話番号:03-6204-6000
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