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畑 明宏 先生

狭心症(心臓カテーテル手術)の名医
豊島病院
副院長、循環器内科医師
専門
心エコー図、冠インターベンション、循環器内科
掲載開始日:2016年04月12日
最終更新日:2022年09月22日

臨床実績


年間心臓カテーテル患者数
***

専門医資格
***

学会職位
***

学術活動


論文・学会発表数
*** 件
※件数は英語論文を含まない場合がございます

最終論文・学会発表年
*** 年

学術機関
***

出身大学
***

略歴
***

受診しやすさ


カテーテルまでの待機期間
***

医師指定受診
***

外来待ち時間
*** 時間程度

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畑 明宏先生のインタビュー

公開日:2019年06月27日
正確な診断で必要な治療を見極める!循環器内科の名医

畑先生が循環器内科をご専門とされた背景について教えていただけますか?

親類に医療従事者が多く、父も脳神経外科医であったため、患者さんを助ける人々を間近に見て育ちました。自分も自然と外科医に興味を持ち、医学部に入学しましたが、自分は左利きであったため、卒業後は内科の医局に入りました。というのは、手術などに使用する医療機器は右利き用に出来ており、手術中の配置も右利きを想定して設定されているため、外科医になるには右手も普通に使えるためのトレーニングが必要でした。しかし、そこまでの熱意はなかったため、最終的に内科を選択しました。

当時は現在のように内視鏡などの技術が発展していなかったので、内科では診断学に重きが置かれている診療科が多かったのですが、やはり外科に対する憧れはあったので、内科のなかでも比較的外科に近いと思われた循環器内科を専門にしました。

循環器内科では刻一刻と変化する状況下で機敏な判断を求められる場面も多くありますが、疾患の数が少なく、治療法の確立している疾患が殆どです。そのため、経験を積んで診断や治療の力がつくと、他の内科疾患よりも治療に対する効果が早く出て、良くなる患者さんが多いため、やりがいを感じます。循環器内科の医局に入ってから、これまで様々な関連病院で経験を積みましたし、心エコー図を学びにアメリカへの留学も経験しました。

貴院は板橋区に立地していますが、これまでご経験された医療機関と比較して地域性などをお感じになる場面や診療の特徴はありますか?

循環器領域では東京都CCUネットワークといって、急性の循環器疾患に対して、素早い救急搬送や専門施設での治療を目的としたネットワークが設立されており、板橋区内にも循環器疾患や救急医療が提供できる医療機関が多くあります。

当院では心臓血管外科は標榜していませんが、24時間体制で循環器内科医が勤務しているので、必要があれば救急搬送後すぐにカテーテル治療を行うことができます。現在では緊急カテーテル治療が必要と判断された症例に対しては、救急室に到着してから90分以内に対応することができています。

また、例えば腹痛のように他の臓器の疾患と思われて受診された方が、来院後に実は循環器疾患であったと判明する場合があります。先ほど述べたように当院の周囲に循環器救急対応病院が数多くあるため、胸痛のような典型的な症状が見られない方が運ばれてくる事も多くあります。そのような場合でも当院の特徴として他科との垣根が低く、連携が密接に行えていますので、何かあればすぐに循環器内科医が確認することができます。これまでにも、胃が痛いと訴えられた方で内視鏡検査では異常がなく、心電図検査を行ったところ心筋梗塞が発見されたというようなことがあります。それ以来、当院では腹痛を訴えて来られた方に消化器内科医が対応しても疑わしい時には心電図をとることが浸透しています。典型的な症状以外で来院される方に対しても適切に循環器疾患の診断ができるというように、非常に高い診断能力を備えていることが当院の特徴です。

畑先生が診療で心がけておられることはどのようなことでしょうか?

やはり、適切な診断を丁寧に行うということです。先ほどのように他科を受診された場合でも連携して循環器疾患の診断することがスムーズに行われることが当院の特徴であり、患者さんにとって非常に良いことではないかと思っています。
しかし、一方で当院は心臓血管外科を標榜していないため、開胸手術などの外科治療はできません。そういった手術の必要があるかを正しく見極めて、外科治療が第一選択となる場合には外科治療を受けられる医療機関を紹介するなど、患者さんがその時一番適した医療を受けられるように心がけています。

これまで様々なご経験をされたかと存じますが、印象に残っておられることがありましたら教えていだけますか?

以前に勤務していた比較的規模の小さい医療機関での話になりますが、ある時、開業医の先生が胸痛で運ばれてきたことがありました。その方は急性心筋梗塞であり、一刻を争う状況だったのですが、患者さんご自身の出身校である都心の大学病院で治療したいとおっしゃられました。しかし、直ぐに治療を開始することが必要な急性心筋梗塞のため、ご希望される大学病院に搬送することは、それだけ治療までに時間がかかり急変の可能性も増えるためとても危険であることをご説明しました。結果として、私の説得を受け入れていただき治療を行い成功して、その後は後遺症もなく元気に歩いて退院されたのですが、最終的に信頼していただき治療を行ったというのはとても印象に残っています。私も信念を持って診断や治療をしていますので、患者さんの状態を見極め、治療が奏功し、患者さんや息子さんからも御礼を言っていただけたのは非常に嬉しかったですね。

また、まだ新米の時に御高齢の方の治療についても考えさせられることがありました。高齢者の場合、循環器以外の疾患を合併していることが良くあります。その方も、循環器疾患のため血液が固まらないように抗凝固薬を内服していましたが、大腸がんを合併しているため下血しやすい状況でした。循環器疾患の治療として抗凝固薬の服用が必要ですが、そのことにこだわり過ぎたために、その後下血の悪化で急変した経験があり、反省させられた症例です。

畑先生が循環器内科医を続けてこられたモチベーションはどこにあるのでしょうか?

やはり、治療後に感謝されるということは大変嬉しいものです。
治療技術に関して言うと、循環器疾患の治療が進歩してきているため、その時代に即した治療法が次々に登場してきます。そうやって興味が尽きることなく医療が進歩していくというのはモチベーションとなっていると思います。私はずっと同じことしていると飽きてしまうタイプなので、一つの領域で頂点を目指すのではなく、多くのことに幅広く対応できるようになるというのが目標です。

当院では狭心症や心筋梗塞に対するカテーテル治療を得意としていますが、私自身は留学した経緯もあり心エコー図を用いた診断も得意としています。いろいろと新しいことに関心を持って、身につけていくことが私のモチベーションですので、心エコー図も学び、カテーテル治療も学ぶことで総合的に患者さんを診る力がつきました。

心血管カテーテル治療は技術がすでに成熟してきている感があり、最近の関心は心不全治療です。日本は超高齢社会となり、今後も心不全患者さんは増えてきます。当院でも2年程前に心不全チームを立ち上げ、患者さんに対して多職種が連携して適切なアプローチができるようになってきました。患者さんは、主治医に話しにくいことをコメディカルの人には日常生活で困っていることなどを話されたりすることがよくあります。そうした情報は、心不全チームの中で共有されることで診療・治療に役立っています。心不全には生活習慣の把握も大切であり、医師だけでは対応が難しい点があり、看護師、管理栄養士、薬剤師、理学療法士、公認心理師などがその専門的な知見からしっかりと患者さんを診て、それぞれの視点からの意見を出してくれます。心不全患者さんに対して、多職種で状況を共有しアプローチできるようになったことは、チームで関わっている大きなメリットと思います。

畑先生の今後のご展望について教えてください

現在、心不全チームは院内でしか活動していないのですが、本来は退院してからの生活のほうが大切です。入院中は医療者が様々なことに目を配りますが、患者さんの中には退院してしまうと元の生活に戻ってしまうために、心不全が悪化し再入院される方もいます。再入院をさせないために、地域の医療機関・医療サービスと連携して患者さんに関わっていくことが、今後の課題です。当院がある板橋区のように高度な医療を提供できる基幹病院が多く存在する医療圏では、心不全患者さんに対して、基幹病院間で地域連携の枠組みを決めていく必要があると思っています。

最後にメッセージをお願いします

当院には心臓血管外科はありませんが、他科を受診された方でも循環器疾患の発見につなげるなど、診断を得意としています。2019年4月から不整脈を専門とする医師も着任し、心房細動のカテーテル治療にも積極的に取り組んでいきます。

循環器疾患全般に対応できますし、必要に応じて適切な治療や医療機関をご紹介しますので、ご心配なことがあれば、お気軽に相談していただければと思います。また、循環器内科と言うと心臓の病気の印象を抱かれる方もいらっしゃると思いますが、実は足の血管の病気でもカテーテル治療が適応となる場合もありますので、広くご相談いただければと思います。

編集後記

畑先生は循環器内科の診療や治療について笑顔で優しく教えてくださり、きっと日頃の診療でも優しい笑顔で患者さんの緊張を解されていることと思います。取材中は質問をしやすい環境にも繊細に配慮していただき、患者さんとして来院したい際には困ったことをご相談しやすい環境だと思いました。

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勤務先医療機関

住所:東京都板橋区栄町33-1
電話番号:0353751234