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出沢 明 先生

椎間板ヘルニア/脊柱管狭窄症(内視鏡)の名医
専門
脊椎・脊髄外科、股関節外科、電気生理学、最小手術侵襲
掲載開始日:2016年04月12日
最終更新日:2022年07月28日

臨床実績


年間脊椎内視鏡手術数
***

専門医資格
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学会職位
***

学術活動


論文・学会発表数
*** 件
※件数は英語論文を含まない場合がございます

最終論文・学会発表年
*** 年

学術機関
***

出身大学
***

略歴
***

受診しやすさ


手術までの待機期間
***

医師指定受診
***

外来待ち時間
-時間程度

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※掲載情報は独自の調査・分析により収集しており、最新かつ正確な情報になるように心がけておりますが、内容を保証するものではありません。
※実際に受診を検討される場合には、直接医療機関にもお電話で問い合わせいただくことを推奨いたします。

出沢 明先生のインタビュー

公開日:2019年04月25日
脊椎内視鏡手術を切り開いた名医の治療にかける想い

出沢先生のこれまでのご経歴についてご教示いただけますか

実は最初は数学の先生になりたいと思い北海道大学に進学しました。しかし、その頃、学園紛争が生じており、入学したものの大学では授業が殆どありませんでした。そんな時、たまたま高橋功先生という、文学部をご卒業後に医学部へ進学し、アルベルト・シュバイツアー博士のもとで助手を勤められた先生の講演会を拝聴する機会がありました。高橋先生のお話を聞き、そのような生き方もあるのかと感銘を受け、千葉大学医学部へ進学する道を選びました。

医学部に入学した当時は神経に興味があったため、将来は神経内科か脳神経外科か整形外科を専門にしようと思っていました。しかし、当時、千葉大学には井上先生という非常に丁寧に患者さんを診ておられ、日本の脊椎疾患診療の礎を作った先生がいらっしゃり、これもたまたま、講義を拝聴する機会に恵まれ、これだ!と思い、整形外科の医局への入局を決めました。その後は井上先生に師事しましたが、本当に良い先生で私の恩師です。

内視鏡が脊椎の手術に使われていることを知ったのは整形外科医となってからです。1993年の国際学会でそれを知り、日本にも導入しようと試みたのですが、うまくいきませんでした。そのため、研鑽を積むためにドイツやアメリカに留学し、その後、1995年に内視鏡による脊椎の手術を導入しました。当時は前方アプローチといって、現在当院で行われている背中側から腰椎椎間板ヘルニアの手術を行うPED手術(※経皮的内視鏡下椎間板ヘルニア摘出術)ではなく、お腹側から背骨へアプローチし、腰椎椎間板ヘルニアを切る手術でした。1997年には内視鏡を用いて背部からヘルニアの手術を行うMED手術(内視鏡後方法)を独自に開発しました。その後、2003年にはPED手術を国内で初めて行うことに成功しました。

当時、内視鏡を用いた腰椎椎間板ヘルニアの手術を導入しようとする取り組む先生は他にいらっしゃったのでしょうか?

全くいませんでしたね。当時の内視鏡を用いた手術は今のような術式ではなかったこともあり、導入はおろか、真似をしようとする先生すらいませんでした。そのため講習会を開いても医師が集まらず大変でしたが、ドイツが手術の開発や普及に精力的に活動をしていたこともあり、次第に日本にもその機運が広まってきました。

大変苦労はしましたが、それでも諦めなかったのは、やはり出血しない術野で行うことができることと、当時の術式がこれまでと違う側面からヘルニアにアプローチする方法であり、全く経験したことのない知見であったこととがありますし、やはりなんといっても手術後の患者さんの回復が非常に早かった点に尽きます。

特に手術後早期の復帰が望まれるアスリートの方や仕事が多忙でなかなか休みを取ることができない方、執筆業など日々座って仕事をされる方にとってはこの手術方法による利点は多きく、支持されるようになりました。手術後は早く歩けるようになるので、思ったより早く歩け、かつ痛くないとおっしゃられる患者さんが多いですね。

貴院では現在どのような患者さんですと手術の可能性が検討されますか?

現在は先ほどの手術に加え新たな手術方法を開発しています。そのため現在は主に腰椎椎間板ヘルニア、非特異的腰痛、脊柱管狭窄症という3つの疾患に適応の可能性があります。

2つ目の非特異的腰痛というのは原因がはっきりしない腰痛です。非特異的腰痛の場合、直接、内視鏡で患部を目視し、神経が圧迫されている部位を確認し切除する手術になり、近年力をいれています。3つ目の脊柱管狭窄症については、今年、薬事法の承認が下り、新しい医療機器(スコープ)の使用を脊柱管狭窄症の手術に活用できるようになった背景もあり、こちらも現在積極的に取り組んでいます。

現在、当院には腰椎椎間板ヘルニアでは40~50歳、脊柱管狭窄症では60歳以上、非特異的腰痛は全年齢層の患者さんがいらっしゃっていますね。

手術時間は大凡1時間弱で、8割くらいの方は手術によって症状が改善します。向ヶ丘遊園に開院した新しいクリニック「向ヶ岡PEDスポーツクリニック」では全身麻酔下で血圧の管理を行いながら脊柱管狭窄症手術を行うことができます。

腰椎椎間板ヘルニアの手術の場合では全身麻酔は行いませんので、患者さんとコニュニケーションを取りながら手術が行えます。患者さんは麻酔によって痛みは感じませんが、触っている感覚はわかります。足を動かしてくださいとお願いし、確認することもできるので、安全に手術が行えます。一緒に手術の状況をモニタリングしながら手術するので、患者さんも安心されていますね。ご家族の方にも安心していただくために、手術中の状況を別の部屋で見ることができるようにしています。

これらの手術はとても高度な技術が必要とされるかと存じますが、具体的にはどのような難しさがあるのでしょうか?

個人差はありますが、技術の習得には少なくとも1年から2年はかかり、簡単にはできない手術です。患者さんにとって何か不利益が生じる訳ではないのですが、術者の先生によって著しく差がでる、とても難しい手術です。

具体的に手術では生理食塩水を灌流しながら神経の周りを操作します。人体では脳も普段は脳脊髄液といわれる水に浮いているので、水の中で手術をするというのは生理学的に非常に理にかなった方法です。また、脊柱管狭窄症では全体を俯瞰して見る画像ではなく、接写した状態でみるため、全体の方向性を見失ってしまうという難しさがあります。特に神経線維がどちらを向いているかの判断が間違えやすくなってしまうので、高度な技術が必要になります。

よく物事を捉えるときに鳥の目と虫の目と魚の目が必要と言われます。全体像を把握する力、詳細を把握する力、どれも必要なのですが、魚の目で例えるならば人体の構造がどういう方向を向いているかを見極める力が必要になります。

また六根清浄、要するに第6感も大切です。5感をできるだけフルに使用することが必要ですが、それだけでは十分ではなく、もう一つの第6感が必要です。人体の深いところで行う手術ですので、勘も大切になります。この次に何が存在しているのか、研ぎ澄まされた感覚を持って行わないといけません。経験を積んで得られる感覚を大切にしながら磨いていく必要があるのです。

内視鏡を用いた脊椎の手術の第一人者でおられ、さらに高度な技術を維持・向上していく原動力はどのようなところにありますか?

がんの患者さんの場合、手術が終わった後も表情が暗いことがありますが、腰椎椎間板ヘルニアなどの脊椎疾患の患者さんは本当に笑顔いっぱいで喜んでくれます。僕らは痛みを取り除くことを本分としているので、非常に嬉しいですね。歩けるようになった姿は本当に感動的で、それが励みになっているということもあります。

また、これまでに私自身いろいろな失敗をし、辛抱してきた経験があったことも原動力の一つだと思います。学生時代には学習塾の会社を興して失敗し、本当に色々な経験をしました。
授業には出ず、そういう失敗の積み重ねの中から学ぶことの方が寧ろ多く、誰かに言われた通りに授業に出ていたらこういった経験は積めなかったと思いますし、何かを切り拓いたりはできなかったことでしょうね。

今後のご展望について教えてください

今は非常に難しい脊柱管狭窄症の術式を普及させて、質を担保しながらも供給を維持できるようにしたいと思っています。世界的に普及させることができれば、これが最後の仕事かなと思っています。

現在私が設立した日本PED研究会のなかでも脊柱管狭窄症の術式ついて研究を重ねています。全国の様々なところから自発的に勉強にいらしている先生も多くいらっしゃいますし、看護師向けの研修コースもあり、医療チーム全体としてこの手術に慣れるということが大切だと思っています。

多くの場合、医学部の教授は65歳を過ぎると他院の院長となり、管理職しか行わないことが多いのですが、私は77歳までは自分の一番のピークを保てるようにしたいと思っています。

患者さん向けにメッセージをお願いします

当院は2つの施設があります。どちらも混んでいるため、電話応対などで色々と不備もありますが、できるだけ多くの方に手術を行い、早く良くなっていただきたいと思っていますので、悩んでおられる方は受診を検討してみてください。
初めて受診される際は「出沢明PEDクリニック」にお越しください。現在はこちらのクリニックでは手術を行っておりませんので、実際に手術を行う際には「向ヶ丘PEDスポーツクリニック」で行います。既に、向ヶ丘のクリニックは手術が多く入ってしまっている状況ですが、今後、「出沢明PEDクリニック」でも手術を再開するようになかと思いますので、今しばらくお待ちください。

テレビではある程度スクリーニングされた情報が流れてくることが多いのですが、インターネットの時代になり、インターネット上には正しい情報だけではなく、間違った情報も多くあります。そして、その情報の取捨選択は難しくなってきています。インターネットで一番上にくる情報がいつも正しいとは限りませんので、色々な情報を調べ、少し病気について知ってから受診を検討されることも良いかと思います。

出沢明PEDクリニックの写真

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勤務先医療機関

住所:東京都世田谷区玉川3丁目6-1 第6明友ビル2F
電話番号:03-5797-3363