※掲載情報は独自の調査・分析により収集しており、最新かつ正確な情報になるように心がけておりますが、内容を保証するものではありません。
※実際に受診を検討される場合には、直接医療機関にもお電話で問い合わせいただくことを推奨いたします。
こちらに赴任する前までは、横浜市立大学付属市民総合医療センター婦人科部長として勤務していました。大学病院での勤務が長くなり50歳を迎え今後は地域医療に貢献して行きたいと考えていた時期に、大和市長が医師不足のため産婦人科診療が崩壊しそうになっていた大和市立病院への産婦人科医師の派遣要請のため直接教室の前教授室に訪問されたそうです。市長の地域医療に対する考えに前教授も賛同され、大和市立病院部長として赴任することが決まりました。
平成22年に自分を含め5人の医師で赴任してきました。県央・県北地区は人口に比して産婦人科診療、特に婦人科救急をする施設が少なく初年度より医師数の不足を感じる状態でした。また大学時代より実践してきた腹腔鏡・子宮鏡下手術を展開して行きたくとも古いブラウン管のモニターと少ない鉗子類しかなく、手術数を増加させながら少しずつ機材を整えていかなければならんかったことが大変でした。
その中で非常に助かったのが、周りの看護師さんをはじめとするコメディカルの方たちの存在です。自分以外は内視鏡手術の経験の少ない医師のチームでしたが、看護師さんたちが非常に協力的で仕事のしやすい環境を作ってくれました。赴任して7年になりますが、「医師主導のチーム」というより「診療科全体が一つのチーム」として、産婦人科のチーム力が向上することが出来たと思います。チーム全体という意識で診療を行なっていく中で医師も経験を重ね、内視鏡技術認定医も7名合格されることが出来、技術水準の高い医療を、地域に還元することが出来るようになってきていると思います。
チームワークは非常に大切です。大和市立病院のある県央・県北地区120万近い人口がありますが、婦人科入院診療を行う病院が少なく、手術件数、異所性妊娠を始めとする婦人科急患件数が非常に多いという状況があります。確かに一人のスペシャリストが病院にいることも大切だと思いますが、常に同じレベルの医療を提供するためには、医師全体が高いレベルで診療を行えること、看護師を含めたチーム全体のレベルを上げることが重要で、地域の患者さんに安全な医療が提供できると思います。
十分に納得していただいて自分の病院で治療を受けていただけるよう説明することだと思います。
まず、患者さんに何故治療を受けなければならないかを理解してもらうことだと思います。「大きい子宮筋腫があります。手術が必要です」ではダメですね。次に本邦でどのような治療が行われていて、各々の治療法の有効性や合併症や出来れば経費を説明し、自分の病院で出来る治療は提示し、患者さんに選択していただくようにしています。当然ですが、他院で行われている治療が望ましいと判断した場合は他の医療機関に紹介しています。
治療法の選択に際しては、患者さんに出来るだけ低侵襲な治療を提供し、なるべく早く元の生活に戻れるようになるよう心がけています。
どういう医師が「名医」なのかはわかりませんが、自分が病院を受診する場合、主治医は常に新しい知識・技術を吸収し、現時点で自分の提供できる医療レベルを正確に把握し、冒険をしない医師を選びたいし、自分もそのような診療をして行きたいと思います。
また、当然自科だけですべての治療は出来ない訳ですから、他の診療科の医師、看護師やコメディカルのスタッフ、事務方とも良好な関係を築き、チーム医療を展開出来る医師も名医と言えるのではないでしょうか。
もし今、治療方法に迷われているという方はぜひ一度受診していただきたいと思います。当科では腹腔鏡を始めとする低侵襲手術を中心に患者さんと一緒に治療方針を決めていくように心がけています。安心して受診して下さい。
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