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堀 純子 先生

ぶどう膜炎の名医
日本医科大学多摩永山病院
眼科 部長、教授
専門
眼炎症疾患(ぶどう膜炎、強膜炎、視神経炎)、角膜疾患、白内障、眼科一般
掲載開始日:2017年10月17日
最終更新日:2019年04月08日

臨床実績


ぶどう膜炎患者数/月(延べ)
***

専門医資格
***

学会職位
***

学術活動


論文・学会発表数
*** 件
※件数は英語論文を含まない場合がございます

最終論文・学会発表年
*** 年

学術機関
***

出身大学
***

略歴
***

受診しやすさ


初診までの待機期間
***

医師指定受診
***

外来待ち時間
-時間程度

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堀 純子先生のインタビュー

公開日:2019年04月16日
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日本における眼の難治性疾患の診療レベルを上げていく!44項目の問診票に秘めた眼科医の思い

先生が医師を志し、眼科の道を進まれたきっかけを教えてください

高校生の頃は、何か国語も話して世界中の人々と関わるような国連の職員になりたいと思っていて、担任の先生にも国連で働くにはどうしたらよいか相談したことがあります。その時に、先生から娘さんが医学部に入ってから留学されていることを聞き、医学部に入れば留学できるとアドバイスを受けました。また、私は生まれも育ちも新潟なのですが、新潟は医師が少ない地域ということもあり、医師になるという選択肢も考えていたので、地元である新潟大学の医学部に進学しました。
実際に、大学2年生の頃にニューヨークのコロンビア大学に留学したのですが、留学先では自分の語学力やスペシャリティの無さに打ちのめされました。その経験から、医学を学んで専門的な知識を持ち、医師や医学者としてまた留学をしたいと感じ、医師になるという思いが強くなりました。

眼科の道に進んだのは、臨床実習で出会った先生の影響があります。私が学生だった頃は、現在のように女性が医局長や指導的な立場になるのは難しい時代であり、そのような役職に就いている女性の先生はほとんどいませんでした。ですが、大学6年生の臨床実習で研修した眼科では女性の先生が医局長を務めており、男性医師の中でリーダーシップをとっている姿がとてもかっこよく、私も眼科医になってその先生のような医師になろうと強く決意しました。また、眼科ではマイクロサージャリーと言って、顕微鏡を使うような繊細な手術を行っていて、そこに魅力を感じたことも一因かと思います。

大学卒業後は、どのようなご経験を積まれたのでしょうか

新潟大学を卒業後は、大学の先生からのご紹介もあり、東京大学の眼科に入局することにしました。東京大学の眼科では、早い時期から専門外来を担当するシステムになっており、私も医師になって3年が経った頃に、どのような疾患を専門にしたいかと聞かれ、角膜を専門とするグループに入ることにしました。当時は患者さんの診察や手術を行いながら、夜間と土日に実験を行うといったように、臨床家として診療に携わりながら研究も行うというクリニシャンサイエンティストとして働いていました。その時に扱っていたテーマが、角膜移植の際の拒絶反応を制御するための免疫学的な研究であり、これが後に20年以上のライフワークとして取り組むことになった眼の炎症性疾患や免疫学を専門とする入口になります。

医師になってからもご留学はされたのでしょうか

1997年の2月に学位論文を取り、翌年から3年間、ハーバード大学のStreilein先生の研究室に留学をしていました。Streilein先生は眼の免疫に関する研究の大家であり、学位論文でも多く引用させていただいていました。そのため、留学するならStreilein先生のところに行きたいと憧れていたのですが、本当にStreilein先生のところに留学できたのは偶然の賜物になります。当時、私が所属していた東京大学の眼科の先生が国際学会を主催することになり、招待講演客としてStreilein先生が呼ばれていました。当時はホームページで顔写真を見られる時代ではなかったのですが、私はお手伝いとして受付係をしていたので、招待講演客の受付でStreilein先生が来られるのを待ち構えていました。そして、必死に名前を確認してStreilein先生にお会いし、自分が行なっている研究について話し、いつかは先生の研究室に留学したいと伝えました。そうしたところ非常に驚いたことに、研究員のポストが空くから来なさいと言われ、実際にその一年後に留学することができました。

東京大学からStreilein先生の研究室に留学したのは私が初めてでしたが、国内の他の大学からも代々、数名の医師が留学されており、その先生方とは今でも交流があります。当時のメンバーが現在の眼の免疫領域を引っ張っているメンバーですので、その一員でいられるのはすごく幸せなことだと感じています。3年間の留学が自分の基盤となり、臨床や研究において自分の進む道が見えるようになりました。

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先生はどのような疾患をご専門にされているのでしょうか

留学から帰国後、日本医科大学に異動したのですが、教授の大原 國俊先生はぶどう膜炎をご専門にされていました。そのため、大原先生の外来ではぶどう膜炎や強膜炎といった眼の炎症疾患の患者さんが多くいらっしゃったのですが、大原先生がお辞めになった後は、患者さんは一般外来を受診するようになりました。そこで、患者さんも困るということで、私が2004年に眼の炎症外来を新たに開設し、ぶどう膜炎や強膜炎の患者さんを診ることにしました。翌年には新聞に大きく強膜炎に関する記事を書かせていただいたこともあり、全国から強膜炎の患者さんが数多く受診されるようになり、それ以降、強膜炎を中心とした眼の炎症疾患を専門とするようになりました。

現在、先生のもとを受診されている患者さんについて教えてください

2018年に現在勤務している日本医科大学多摩永山病院に異動してきました。異動後1年間で、関東近郊を中心に東北から沖縄まで全国各地から強膜炎とぶどう膜炎の新規患者さんが200人以上受診されており、国内でも有数の患者数を誇っていると思います。
当院は完全紹介制なので、開業医の先生から精査目的で紹介されたり、クリニックでの治療では改善しなかったり、再発を繰り返したりする場合に紹介されて来られます。

また、強膜炎、ぶどう膜炎の他に白内障の患者さんも診ています。多摩地域は高齢の方が多いエリアであり、白内障の患者さんも多くいらっしゃいます。昨年は当院で約2,100件の眼科手術が行われ、その半数以上は白内障手術です。私も手術日には1日で10件ほど執刀しています。

先生の診られている強膜炎についてお伺いできますか

強膜炎は眼球の白目のところに炎症が起こる病気です。眼の炎症疾患のなかでも、強膜炎は特に難治性で再発も起こしやすいです。症状としては眼の強い痛みが特徴で、眼球が絞られるような痛みとも表現されます。また、眼が真っ赤になるほど充血し、血管が怒張して蛇行することもあります。ひどくなると眼球運動が障害されたり、顔全体に放散する痛みや、頭痛が生じたりすることもあります。中高年の方に多く、稀に若い方でもみられますが、子どもがかかることはほとんどありません。

強膜炎の種類はいくつかの分類に分けられますが、上強膜炎といって強膜の表層に炎症が起こる軽いタイプは男性に多く、強膜の深部に炎症が及ぶびまん性・結節性・壊死性といったタイプの強膜炎は女性に多いといわれています。その理由として、関節リウマチや膠原病などの自己免疫疾患が女性に多いということが関係していると考えられます。

原因については、半数以上の患者さんに全身性の自己免疫疾患が隠れていることが多く、関節リウマチや脊椎関節症、再発性多発軟骨炎、自己免疫性の甲状腺疾患など様々な疾患によって起こります。帯状疱疹などの潜伏しているウイルスや結核が原因となっていることもありますが、色々と調べた結果、原因がはっきりしないこともあります。

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強膜炎の検査や治療方法について教えてください

眼の炎症があり当院を受診される患者さんは、クリニックでステロイドの点眼薬や非ステロイド性抗炎症薬を使用しても良くならず、精査のために紹介されて来る方が多いです。そのため、まずは眼が炎症を起こしている原因を調べるために、リウマチ内科のような精査を行います。問診票は私が開発したものを使用しており、眼の症状だけでなく関節の痛みや指の腫れといった44項目の内容について答えていただきます。他にも、自己免疫疾患に関する抗体を調べるための血液検査、結核の有無について調べるレントゲン検査、甲状腺に関する検査なども行い、徹底的に調べていきます。当院では検査漏れがないよう、予め強膜炎やぶどう膜炎の一連の検査セットを作成しています。

治療は、眼の炎症の重症度や、原因となっている全身疾患が何かによっても変わってきます。強膜が解けて薄くなり、重症になると穿孔してしまう壊死性強膜炎などのタイプでは、関節リウマチや血管炎などの病気が隠れていることがほとんどです。当院にはリウマチ内科がありませんので、密に連携している日本医科大学の本院や武蔵小杉病院のリウマチ内科の先生にご紹介することもあります。全身の疾患は落ち着いているのに眼の具合だけが悪い場合には、眼科の主導で治療を行います。眼科での治療としては、一般的には、まずステロイド薬の点眼や非ステロイド性抗炎症薬の内服を行い、効果がなければステロイド薬の局所注射や内服、免疫抑制剤と徐々にステップアップし、それでも改善しない場合には生物学的製剤を使用するといった5段階の治療を行います。
臨床研究として統計も行なっていますが、当院で強膜炎が治らなくて穿孔や失明にいたった方はいません。しっかりと治療をすれば必ず寛解の状態にもっていくことができます。

診察の際に心がけていることがあれば教えてください

まずは、患者さんに病気のことを理解していただくことが大切だと思っています。強膜炎やぶどう膜炎などの眼の炎症疾患は、全身的な疾患が隠れていることが多く、それによって眼にも炎症が起きている可能性が高いということを理解してもらわないと、眼以外の全身的な検査を行うことができません。また、眼の疾患には、白内障のようにすぐに診断がつき、手術をすれば治るものもありますが、強膜炎などの炎症疾患は治療に時間がかかることも多くあります。そのため、根気よく治療を続ければ必ず炎症は引きますが、再発することもあり上手く付き合っていく必要のある病気ということをご説明し、寛解といって炎症が出にくい状態を目指していきましょうと、お話するようにしています。

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今後のご展望についてお聞かせください

私は、1994年からライフワークとして眼の免疫応答に関する研究に取り組んでいます。目の前の患者さんを治すことも医師としての役割ではありますが、クリニシャンサイエンティストとして長期的な視点をもって研究し、世界中の役に立つ新しい治療や免疫応答の理解について発信していくことも重要なことだと考えています。

また、眼の炎症疾患の原因となっている全身的な疾患を見逃さないためのアプローチ方法や、免疫抑制療法として新しい生物学的製剤を適切に使用しながら早く寛解の状態にもっていくことの重要性について、全国で講演を行って啓発しています。先ほどお話しした44項目の問診票や検査セットは近年、眼科の先生に普及してきていて、先日も大分で講演をした時に当院でも使っていますと言っていただきました。今後も、日本全体の診療レベルを上げられるように眼の難治性疾患について啓発していきたいと考えています。

編集後記

取材でお話をお伺いした際には、堀先生はとても丁寧な物腰で優しい雰囲気の先生でありながら、精力的に日々の臨床や研究、啓発活動について携われていることを語っていただき、本当に素敵な先生でした。堀先生ご自身は、大学時代に目にした女性の先生に憧れ、ロールモデルにしてきたとおっしゃっていましたが、きっと今では堀先生に憧れる若い女性の先生方が多くいらっしゃるのだろうなと感じました。

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