チャットで
相談する

口コミを
投稿する
山寺 博史 先生

不眠/睡眠障害の名医
掲載開始日:2016年04月12日
最終更新日:2021年07月15日

臨床実績


年間不眠/睡眠障害外来患者数
***

専門医資格
***

学会職位
***

学術活動


論文・学会発表数
*** 件
※件数は英語論文を含まない場合がございます

最終論文・学会発表年
*** 年

学術機関
***

出身大学
***

略歴
***

受診しやすさ


初診までの待期期間
***

医師指定受診
***

外来待ち時間
-時間程度

※医療機関の関係者の方へ

クリンタルでは「患者様へのメッセージ」なども追加することができますので、ぜひこちらのフォームよりご入力をお願い致します。(修正や掲載は全て無料です)

※掲載情報は独自の調査・分析により収集しており、最新かつ正確な情報になるように心がけておりますが、内容を保証するものではありません。
※実際に受診を検討される場合には、直接医療機関にもお電話で問い合わせいただくことを推奨いたします。

山寺 博史先生のインタビュー

公開日:2019年09月25日
日本人に合った優しい治療を発展させていきたい。漢方精神科の名医に聞く漢方のお話

医師を志したきっかけについて教えてください

高校生の頃から精神分析を用いた絵画に興味を持っていたこともあり、漠然とそれに関連した文学部の美術史学や医学部の精神科に進みたいと考えていました。もともと脳に興味を持っていたこともあり、独立した機関として脳研究所を有している新潟大学の医学部に幸い進学できることになりました。

医師になってからはどのようなご経験を積まれたのでしょうか

脳研究所での授業などを通して脳科学への関心が強くなり、大学卒業後は東京医科歯科大学の神経科・精神科に入局することにしました。東京医科歯科大学の神経科・精神科には、全国から非常に優秀な先生が集まっていました。また、当時の教授である島薗 安雄先生はご実績のみならずお人柄も非常に素晴らしい先生で、薫陶を受けることができたのは最高の幸せでした。入局当初は、神経内科と精神科のどちらも兼ねていたので、幅広く神経科学を学びましたが、その後は精神科を専門にすることになり、教授が脳波を専門にしていたので、私も脳波に関する研究を行うようになりました。
その延長線上で、神経生理学や睡眠学、認知症学、てんかん学、精神薬理学といった分野を専門にするようになりました。臨床で患者さんを診る以上は、幅広く診られることが大切だと考えていましたので、各分野の専門医もほぼ取得しました。色々な側面から患者さんを診ることが必要だと思っています。やると決めた以上は、表面だけではなくて、深いレベルまで学びたいと思うタイプですし、目標があった方が頑張れますからね。

先生は海外での研究や診療のご経験も豊富と伺いました

東京医科歯科大学で研修医を終えた後、関連病院で経験を積んでスイスのバーセル市にあるSANDOZ研究所で向精神薬の開発に従事していました。というのも、島薗 安雄先生が会長として京都で脳波に関する国際学会を主催しており、お手伝いに行ったときの出会いがきっかけになります。その学会で、ちょうどその頃に私が始めた研究テーマと同様の研究を発表しているアメリカのニューヨーク市立大学のイタリア人の先生が発表していたのですが、私が行っていた研究とは異なる結果だったので質疑応答で質問したら、喧嘩とまではいかなくても言い合いになってしまいました。その後、その先生の指導者の方と知り合いになり、1年後にはその指導者の方がSANDOZ研究所に招聘された際に、私もそこに研究員としてスタッフの一人として呼んでいただきました。その後も、人のご縁でスイスのバーゼル大学にも籍をおいて研修医の指導をさせていただく機会も与えられました。

その後は、島薗 安雄先生が初代総長として国立精神・神経医療研究センターを立ち上げるために、その前身となる国立武蔵療養所の所長に就任されたのに伴い、日本に戻ってきてセンターの立ち上げに加わりました。その後、日本医科大学に転出後にまた人のご縁でドイツのギーセン大学に客員教授として呼んでいただき、また日本医科大学や杏林大学などで臨床や研究を行ってきました。

杏林大学には定年近くまで勤めたのですが、大学は自分の臨床や研究以外にも学生や研修医指導などをしていたのですが、開業して自分のペースでやりたいという思いからクリニックを開業しました。

実際にご開業されてからはいかがでしょうか

開業してみると、大学病院で診ていた患者さんとはかなり症状の程度や質が違いました。大学病院では、かなり重症化した患者さんを多く診ていたのですが、開業してからはプライマリーといって何らかの症状が出始めた初期の患者さんが多くいらっしゃいました。そういったプライマリーの患者さんに対していきなり向精神薬を処方することに抵抗がありましたし、また、ベンゾジアゼピン系の睡眠薬など依存性の高い睡眠薬を処方して依存してしまったら困ると思っていました。

開業して半年位経った頃に、漢方医学で非常にご高名な大野 修嗣先生のセミナーを受ける機会がありました。そこで漢方について学び、なかなか薬が効かなかったうつ病の患者さんにある漢方を処方してみると変化がみられました。大学勤務時代から10年近く診ていた患者さんだったのですが、「先生、なんでこんなにいい薬を最初から出してくれなかったのですか」と言われたほどでした。うつ病自体が完全にはよくはなりませんでしたが、生活の質がかなり向上しました。それから、精神科でも漢方は使えると思って、漢方について一所懸命勉強を始めました。

精神疾患に対して漢方薬が効くとは驚きました

先程もお話したように、疾患の種類によっては副作用を考慮するとなるべく向精神薬は使いたくないということと、私はもともと脳波を研究していて睡眠に興味を持っていたので、睡眠障害に漢方薬が効かないかと考えていました。しかし、当時はそういったことを考えている睡眠の専門医の先生は少なかったので勉強しようと思い、いろいろなセミナーに参加して漢方薬について学びました。実際睡眠薬を用いないですむケースも結構ありました。
欧米人に比して、日本人は薬に依存的なせいか、睡眠薬など何らかの薬をやめるときには何か代わりになるものがないとやめられない傾向があると考えて、大野 修嗣先生にアドバイスをいただき、睡眠薬を減量する際に漢方薬も併用すると約半数の方が睡眠薬をやめることが出来たのです。また、漢方薬を併用しながら睡眠薬を徐々に減らしていくことで、残りの半数の方も睡眠薬を1/2の量まで減らすことが出来ました。実際に統計を取ってみたら想定以上の結果で驚きました。

さらに漢方薬の治療を発展させていきたいと思ったのですが、そうなるとやはり漢方薬を基礎から勉強する必要があると思い、北里大学の東洋医学総合研究所の研修生になり、3年間通って全課程を修了することが出来、専門医試験に合格し、漢方専門医を取ることが出来ました。

先生のもとを受診される患者さんについて教えてください

一番多いのは、職場でのストレスなどによる、いわゆる適応障害の患者さんになります。私は10年以上東京産業保健総合支援センターで産業医を指導する仕事もしており、その関係で産業医の先生方が当院に患者さんを紹介してくださることも多いです。それに続いて、不眠症やむずむず脚症候群、レム睡眠行動障害などを訴える睡眠障害の患者さん、そしてうつ病の患者さんです。いわゆる自律神経失調症状で内科や耳鼻科で検査をしても異常は認められないといわれ受診される患者さんも来られます。特に最近は、睡眠障害は中年以降の患者さんが多いです。
また、漢方専門医として漢方精神科を標榜しているため、睡眠薬を飲んでいても効かない方や漢方薬に替えたいといった相談、うつ病やパニック障害などで漢方薬を希望されて来られる患者さんも増えてきています。
その他、当クリニックの特徴として、資格を持っている心理士が不眠症等の患者さんに対して認知行動療法などのカウンセリングを行っていることがあります。

先生の今後のご展望についてお聞かせください

日本をはじめスイスやドイツで行ってきた研究、臨床経験を生かして、欧米人向きの治療ではなく、真に日本人に合った優しい治療を発展させていくことが目標です。具体的には、対症療法ではなく、健康保険診療の対象となっている漢方治療を用いることで、副作用の少ない、精神だけではなく身体も含めて、心身一如の治療を目指しています。

受診を検討されている患者さまへのメッセージをお願いします

漢方薬を希望されて受診される患者さんが増えてきていますが、できれば、睡眠薬や抗不安薬、抗うつ薬などの向精神病薬を服用される前に受診されることをおすすめします。これらのお薬を服用されている場合は、漢方薬に切り替えるのに時間を要します。また、当クリニックでは、疾患によっては漢方薬単独投与ではなく、いわゆる向精神薬を主体の場合や向精神薬と漢方薬を同時に処方することがあります。当クリニックでは成人対象となっておりますのでご了承ください。
また、当クリニックではよりよい治療効果をあげるために、医師の一方的な治療ではなく、患者さん側にも生活習慣の改善等のご協力をお願いすることがありますがその点もご了承お願いいたします。

編集後記

山寺先生は、これまで国内外の大学病院や研究所で数多くのご実績を積まれてきた先生です。しかし、威圧感など感じることはなく、「精神科を選んだのは人間が好きだからということもあるかもしれませんね。人が好きでなければこの仕事は出来ませんから」とおっしゃるように、とても受容的な温かみのある先生でした。勉強熱心な山寺先生には、どのようなことでも安心して相談できると感じました。

山寺 博史先生の口コミ

オススメ度
4.0
医師の対応
受付・看護師の対応
施設の清潔度
予約方法
外来の待ち時間
手術までの待機時間
予約から初診までの期間 平均 - 週間
外来での待ち時間 平均 -
手術までの待機時間 平均 - 週間
30代 女性 回答日:2018/02/28
良い点

不眠で悩んでいる方や、薬に抵抗がある方にはとてもおすすめできるクリニックです。山寺先生は大柄な方ですが、とても穏やかな先生で症状に的確な診断と薬を処方してくださいます。

不満点

長期的な治療を望まない方、また漢方薬の服用に抵抗がある方はあまりおすすめできないです。

良い点

山寺先生は不眠症専門医であり、漢方にも精通されているので処方内容も的確です。多剤併用されがちな疾患でも、なるべく最低限の薬に減らし、患者さんの負担を減らしてくれる先生だと思います。

良い点

受付の方は、年配の方から若い方までいらっしゃいましたが、どなたもとても優しく丁寧に対応してくださいます。

良い点

施設の外観はマンションなので、あまり目立つクリニックではないです。心療内科なので、わかりづらい立地が逆に良いかもしれません。クリニック自体はとても清潔感があり、とても綺麗で過ごしやすいです。

良い点

基本的に予約してから受診するので、待ち時間が長かったとはあまり聞いたことがないです。

※投稿時点での口コミであり、病院は異動されている場合があります

勤務先医療機関

住所:東京都武蔵野市中町1丁目22-2 ナッツビル5階
電話番号:0422-55-1556