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金谷 毅夫 先生

慢性副鼻腔炎の名医
専門
鼻副鼻腔疾患
掲載開始日:2016年11月16日
最終更新日:2020年01月14日

臨床実績


年間内視鏡副鼻腔手術件数
***

専門医資格
***

学会職位
***

学術活動


論文・学会発表数
*** 件
※件数は英語論文を含まない場合がございます

最終論文・学会発表年
*** 年

学術機関
***

出身大学
***

略歴
***

受診しやすさ


手術までの待機期間
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医師指定受診
***

外来待ち時間
-時間程度

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金谷 毅夫先生のインタビュー

公開日:2020年07月17日
傷の小さい手術と東洋医学が鼻炎患者を救う!

金谷先生が耳鼻咽喉科、そして鼻をご専門にされたきっかけは何でしょうか

私は杏林大学出身なのですが、そもそもは学生実習の際に当時の耳鼻咽喉科の教授に医局に入らないかと強く誘われたからです。その頃は漠然と小児科などにも興味があったのですが、教授がそんなに熱心に誘ってくれるなんてありがたいなと、耳鼻咽喉科の道に進むことに決めました。人の熱い想いを感じると、その想いになんとかして応えたい、という気持ちが湧いてくる性格のようです。あとで、実はその教授はほとんどの学生を熱心に誘っていたことがわかったのですが笑。

耳鼻咽喉科は、部位としては、耳、鼻、咽頭・喉頭、と幅広い領域を対象としており、手術方法や検査方法が非常にバラエティに富んでいます。いろいろ幅広く経験する中で、鼻の領域が一番自分にあってるなと感じ始め、その道を選びました。もしかすると、救急で診ることの多かった鼻出血の患者さん達を助けたい!という想いに引っ張られたのかもしれません。鼻を専門とする耳鼻咽喉科医は多くなく、今でも鼻を選んで間違いなかったなと思います。

主にどちらで鼻の診療の経験をつまれたのでしょうか

今もまだまだ勉強中の身ではありますが、鼻のクリニックでの10年間とスタンフォード大学見学は非常によい経験になりました。

鼻のクリニックでは、黄川田先生という名医の下で、年間500例以上の鼻の手術をしておりました。黄川田先生は鼻の手術において画期的な術式をいくつか編み出された方で、先生の下で慢性鼻炎に対する後鼻神経切断術などの最先端の術式を学ぶことができました。依然として、鼻炎に対して、下鼻甲介を全部切除してしまうなどの治療も行われている中(下鼻甲介を全部切除すると鼻腔の乾燥などにつながり、副作用もおきやすい)、最先端の術式を勉強できたことは大きな成長になりました。

またスタンフォード大学では、日米の考え方の違いに触れ、治療に対する考え方の幅が広がりました。例えば、そもそも鼻炎の手術というのは米国ではそれほど行われていません。米国の考え方としては、症状が緩和されるというぐらいであれば(完治しないのであれば)、わざわざ高いお金を払ってまで手術しない、ということが根底にありました。日本では頻繁に行われている手術なだけに、これはなるほど違うな、という思いでした。その代わりに、日本の耳鼻咽喉科ではそこまで行われていない外鼻形成術が米国ではよく行われているのも興味深かったです。

さらに米国での退院の早さにも驚きを受けました。もちろん退院が早い方が、費用的にも精神的にも患者さんにとって喜ばしいということは理解していたのですが、まさか頭蓋底の手術(脳腫瘍などに対する手術の一つ)でさえも日帰りで行っているとは思っていませんでした。これらに知見をそのまま日々の診療に取り入れようとは思いませんが、自分の日本でのこれまでの治療や患者さんに対する考え方を見直し、幅を広げるきっかけになりました。

先生の手術の特徴について教えてください

私の手術の特徴は、鼻の手術後に詰め物が要らないことです。
一般的に鼻の手術の後は1日から長いところで1週間程、鼻に詰め物をします。詰め物をする理由は術後の出血を抑えるためです。しかし、詰め物をしていると、患者さんはとても息苦しいですし、痛みや圧迫感もあります。鼻呼吸が出来ないので慣れるまで大変です。

患者さんが息苦しい思いをしないためには、詰め物をしない方が良いのですが、そのためには手術後の出血を抑える必要があります。そこで、どうすれば出血しにくくなるのか考えました。開業する前の、佼成病院に勤務していた頃は鼻の手術を2泊3日の入院で行っており、術後の様子をしっかり確認することができたので、そこで出血を抑えることができる術式を開発しました。

出血を抑える具体的な方法は、手術で切開する際に血管が少ない場所を切開することと、縫合を丁寧に行うことです。例えば、鼻炎による鼻詰まりを解消するための手術では下鼻甲介という部位を切除して鼻の通りをよくするのですが、標準的な術式では下鼻甲介の腫れている部分を切開していきます。しかし、腫れている部分は血流が多いので切開すると出血してしまいます。そのため、私は下鼻甲介の腫れている部分ではなく、裏側の血管の少ない部位を切開するという工夫をしています。この裏側を切るというのは難しく、熟練した技術が必要なので、私以外には行っていない術式かもしれません。

切開をする部分を工夫し、縫合も丁寧に行う。この2つによって出血が抑えられ、手術後の詰め物が不要になりました。

患者さんは手術翌日以降どのようにお過ごしになるのですか

鼻の手術の後は分泌物が増えるので一時的に鼻が詰まりやすくなります。これに加えて、詰め物もしているので、通常は早くても鼻の洗浄ができるようになるまで数日から1週間かかります。しかし、当院では詰め物がないため手術後翌日から鼻洗浄が可能です。鼻呼吸も可能ですし、鼻がすっきりするので患者さんの不快感は軽減できていると思います。

お仕事の復帰に関しても、力仕事以外は制限を設けていません。デスクワークの方で本人がご希望されるのなら、翌日から仕事への復帰が可能です。

当院は日帰りで手術を行っていますが、遠方からお越しの方のために宿泊施設も併設していますので、一泊も可能です。何かあった時にも直ぐに私が対応できますので、より安心していただけるかと思います。

先生は漢方も治療に取り入れておられるのですね

私は漢方専門医も持っています。漢方にも様々な流派があるのですが、私は西洋医学のように病気を治すために漢方を用いるのではなく、“養生”という考えで用いています。

例えば、感染性の副鼻腔炎は手術で良くなりますが、アレルギー性の場合は手術しても体質が変わるわけではありません。手術の適応がある場合には手術を行いますし、それによって症状も楽にはなりますが、もう少し良くしていきたいなと思うと、体質の改善も必要になります。アレルギーや鼻疾患を繰り返す場合、食生活や睡眠時間などの生活習慣による影響も背景にあるため、生活習慣を見直すことがとても大切になります。甘い物を控えるなど、生活習慣を見直すことで良くなる方も多くいらっしゃいます。

そうした生活習慣の見直しが必要な方に補助的に漢方薬を用いると、より早く症状が楽になるので、そうした観点で漢方薬を取り入れています。

患者さんへメッセージをお願いします

当院にお越しいただく殆どの方が、それまでにいろいろな治療を受けてきて、それでも良くならないという方です。当院では、患者さんの辛い症状を手術で取り除くことも目標にしていますが、それが全てではありません。患者さんの症状に応じて、手術以外にも生活習慣の見直しや漢方など幅広く提案できることが強みと思っています。

鼻の病気に関して、手術を強みにしている病院は多くありますが、当院のように鼻の病気に至る体質的なところまで診療をしているところはあまりないと思います。

手術を希望されない方の場合、受診してもいいのかと悩む方もいらっしゃるかと思いますが、手術にも限界はありますし、そもそも手術が適応ではない方もいらっしゃいます。これまで長年、鼻を専門に治療を行なってきましたので、お困りのことがあれば何かしらの回答はお出しできると思います。鼻の症状でお悩みの方はご相談ください。

編集後記

今回は開院されたばかりのクリニックにお伺いさせていただきました。院内は黄色などの暖色を基調とした明るい雰囲気で包まれていました。鼻の手術を日帰りで、しかも術後の詰め物をしないで行っているところは全国的にも珍しく、患者さんの中には九州からいらっしゃる方もいるそうです。
取材中もとても丁寧にわかりやすく説明してくださいました。様々なお悩みに対応してくださり、安心して受診することが出来るクリニックだと感じました。

鼻・副鼻腔クリニック大宮の写真

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勤務先医療機関

住所:埼玉県さいたま市大宮区東町2-250-9
電話番号:048-779-8732