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山口 裕己 先生

心臓弁膜症(低侵襲手術)の名医
昭和大学江東豊洲病院
循環器センター長、心臓血管外科診療科長
専門
成人心臓外科一般、低侵襲弁膜症手術、大動脈外科
掲載開始日:2016年04月12日
最終更新日:2018年10月01日

臨床実績


年間低侵襲弁膜症手術数
***

専門医資格
***

学会職位
***

学術活動


論文・学会発表数
*** 件

最終論文・学会発表年
*** 年

学術機関
***

出身大学
***

略歴
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受診しやすさ


手術までの待機期間
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医師指定受診
***

外来待ち時間
*** 時間程度

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山口 裕己先生のインタビュー

公開日:2018年03月19日
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心臓血管外科医に聞く、心臓弁膜症手術2つの戦略

山口先生が心臓血管外科をご専門とされたきっかけについて教えてください

自分の中で心臓という臓器に始めて興味を持ったのは小学校2年生の頃だったと思います。「動脈血が流れるのが動脈、静脈血が流れるのが静脈」なのに、自分で心臓の絵を書きながら「肺に流れて行く血管は静脈血が流れるのに肺動脈と呼ばれる、逆に肺から帰ってくる血管は、動脈血が流れるのに肺静脈」と、肺循環と体循環についてのポイントを知り、循環器に対して興味を持ったのが最初のきっかけです。それから、医師になりたいという気持ちは変わらず、広島大学医学部に進学しました。

心臓血管外科医になろうと決意したのは、大学2年生の夏休みに、私の地元にある土肥病院(現、医療法人清幸会 三原城町病院)に故・土肥俊行院長先生のご厚意で夏期研修に行ったのがきっかけです。この土肥病院で見た心臓手術が、私自身が初めて見た心臓の手術でした。土肥病院は個人病院でありながら、早くから心臓手術を行なっており、1980年代当時はまだ珍しかったECMO(体外式補助循環装置:重症の呼吸不全や循環不全に対する人工肺とポンプを用いた体外循環による治療)にも力を入れていました。止まった心臓が又動き出すという手術の内容はもちろん勉強になりましたが、心臓手術後にECMOが必要となった一人の患者さんの命をスタッフの皆さんが一緒になって救おうとする懸命な姿に感銘を受けたことを今でも覚えています。その時お世話になった先生方には今でも感謝しています。土肥病院こそが私の心臓外科医としてのスタート地点であったと思います。

山口先生は留学などのご経験がありますが、医学部を卒業されてから現在に至るまでの経緯を教えてください

広島大学医学部を卒業して、故・土肥院長先生の出身教室であった、岡山大学病院の第二外科医局に入局しました。2年間の香川県立中央病院での初期研修を終えた時に故・土肥院長先生に、「あまり心臓から離れると心臓手術のことを忘れてしまう。だから、私の病院に来て心臓手術を学ぶといい。」と言っていただき、その後の土肥病院で3年間働きました。

土肥病院で心臓手術の経験を積んだ後は、岡山大学病院に戻りました。そこで私は、佐野俊二先生という小児心臓手術で有名な先生に出会いました。佐野先生はニュージーランドのオークランドにあるオークランド大学グリーンレーン病院(その後のオーストラリアのメルボルンにある王立こども病院)の留学から岡山大学病院に戻ってきた直後でした。佐野先生の手術はマジックの様で、巧みな戦略と技術に憧れを抱きました。その佐野先生が私に、「日本の中だけで勉強しているだけではダメだ、海外に行って勉強しないと世界のレベルには追いつかないし、世界のレベルって凄いよ。」と教えてくださり、その時初めて留学したいと思いました。

そして1995年から1997年にかけてアメリカのメーヨークリニックにリサーチフェローとして留学を経験、その後岡山大学病院で2年間働いていましたが、1999年に縁あって、佐野先生も留学していたグリーンレーン病院にレジデントとして2回目の留学を経験しました。また、留学3年目の2001年から3年間はグリーンレーン病院のスタッフサージャンとして働くことになりました。グリーンレーン病院においても、留学している医師がレジデントからスタッフサージャンとして続けて雇用された前例はなく、とても貴重な経験になりました。スタッフサージャンとして働いている時は、週に7症例、年間300例ほど心臓胸部外科手術を行なっていました。

そこから2004年7月末に帰国することになり、帰国後は千葉県松戸市にある新東京病院に心臓血管外科部長として赴任いたしました。以来10年間で3,500例あまりの心臓大血管手術を行いました。

現在勤めている、昭和大学江東豊洲病院は2014年3月に開院したのですが、開院と同時に循環器センターが創設され、縁あって循環器センター長心臓血管外科教授として働くことになりました。チームが一体となり専門性の高い医療を提供できるよう努めています。

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留学中の印象に残ったエピソードについて教えてください

心臓手術後に病棟に帰ってきた患者さんがペースメーカーリード抜去後に突然病棟でショック状態になりました。手術を行った術者はその日プライベート(私立)病院で手術中のため不在であり(※ニュージーランドでは、病院の種類は大きくパブリック(公立)病院とプライベート(私立)病院に分かれており、医師はパブリック病院とプライベート病院と2つの病院を兼任する場合が多くある。)、他のシニアの医師達も手術や救急対応をしており、対応できる医師が私だけでした。

患者さんがショック状態になった時、まず心タンポナーデ(※心臓と心臓を覆う心外膜のあいだに多量の液体が貯留することで、心臓の拍動が阻害された状態)の疑いが高く、主治医が戻るのを待っている時間はなく、患者さんを手術室に運び、出血部の処置を行いました。病棟でそのままドレナージ(※体内に貯留した血液や浸出液などを体外に排出すること)を行い、その後手術は無事終わりました。

その日の夕方、病棟で仕事をしていると、その患者さんの術者であった先生が来られ、当然ながら不機嫌でいろいろなことをたずねられます。その時、境に居合わせたベテランの看護師さんが病棟で大変だったこと、僕が早急に処置をして患者さんが救われたことを説明してくれました。それでも術者の機嫌はおさまらず、プイと病棟を後にして出て行きました。

その後数分して私のポケベルが鳴り、その番号に電話すると、さっきの術者の先生でした。彼は、「ヒロ、さっきははっきりとは言わなかったが、私の患者の命を救ってくれて本当にありがとう」と言ってくれました。一日の疲れが吹き飛ぶような一言でした。その経緯が、その後のニュージーランドの生活の心の礎になりました。

患者さんにとって最善の治療を行うために、チームとして取り組まれていることについて教えてください

心臓手術は絶対に一人でだけでできるものではありません。どれだけ良い手術をしても、手術後のほんの少しの電解質異常があるだけで患者さんの命を左右する出来事は起こり得ます。心臓手術は、医師をはじめ、看護師、薬剤師、理学療法士、栄養士など一人一人の力が集まってからこそできる手術なのです。

そこで私たちチームが心がけているのは、毎朝のICUにおける多職種カンファレンスです。一人一人の患者さんについて、様々な職種のスタッフからの意見を聞きつつ回診をしていきます。もちろん私も自分の考えをチームのスタッフへ伝える大切な場にしています。また、そのほかにも周りの協力が得られるような治療を心がけることも大切としています。チーム一体となり心臓外科医を支えようと思ってもらえるような結果を今後も残していき、手術を受けられた患者さんが術後長期にわたって症状なく社会生活を送ることができるような心臓大血管手術を提供することのできるチームに育てていきたいと思っています。

昭和大学江東豊洲病院における、山口先生の心臓弁膜症手術について教えてください

私の心臓弁膜症手術の戦略は大きく2つあります。

まず1つ目は、弁膜症治療は手術後にワルファリンフリー(抗凝固剤不要)であることです。これは私が2004年に日本に帰ってからずっと目指している治療です。弁膜症の手術には、自己弁と人工弁に置き換える弁置換術と自己弁を温存し形成する弁形成術があります。機械弁を使った手術であると、患者さんは一生、毎日ワルファリン(※血栓ができるのを防ぐために使われる薬)を内服し続けなくてはなりません。しかし生体弁では術後一時的にワルファリンを内服することはあるものの生涯内服しなくてもよいのです。つまりワルファリンフリーを目指すためには、機械弁で置換するような治療は極力行わず、自己弁を温存するかもしくは生体弁を用入れば良いわけです。

生体弁を使うことで、将来再手術が必要になってしまう(※生体弁は機械弁に比べて耐久性が劣り、約10〜15年で新しい生体弁と交換する必要がある)若い患者さんには、生体弁ではなく、なるべく自己弁を温存・形成などの手術方法を選択します。日本人の平均寿命は約80〜85歳ですが、例えば30歳の方が機械弁を使った手術を行うと、残りの約50年間毎日薬に縛られた生活を過ごさなければなりません。それをもしも自己弁で手術ができるのであれば、術後短期間はワルファリンが必要であっても、いずれは内服を中止できます。とにかく自己弁は可能な限り温存してあげることが大切です。

また、ワルファリンフリーを目指す上では不整脈の1つである心房細動の存在にも配慮が必要です。術後に心房細動が残ってしまいますと、ワルファリン内服が必要となってしまいますので、心房細動を治すメイズ手術(※迷路状に心房壁を切開し、縫合することで心房細動を治す手術)にも力を入れています。機械弁ではなく、生体弁または自己弁を使った手術に、メイズ手術を合わせて行うことで、患者さんは手術後約半年〜1年間ワルファリンは必要になるかもしれませんが、その後はワルファリンフリーの生活を過ごしていただくことができます。

ワルファリンフリーのメリットは、ワルファリンの副作用で起こりうる、易出血性(※血がとまりにくくなる)の可能性や肝障害、腎障害などを防げることです。例えば胃潰瘍から出血した患者さんや、大腸憩室から出血した患者さんがおられても大ごとにならずに済む、もしくは他の方と同じ条件で手術を受けることができます。質の良い心臓手術を受けた患者さんは、手術後に心臓の病気で亡くなられる方は約10%といわれています。他に何が原因で亡くなってしまうかといいますと、30%以上は癌、残りの30%以上は脳梗塞や肺炎など他の疾患です。そのため、心臓術後に起こりうる癌などの他の疾患に対して、いかに対応していくかと考える上で、ワルファリンフリーは手術後の長期の患者さんの生活を考えた時、すごく意味のあるものになります。

弁膜症治療の2つ目の戦略は、小開胸手術です。手術でできる傷は5〜7センチの大きさで、見た目の問題だけではなく重篤な創感染(※手術時の切開創から病原菌が入りこみ、感染症を起こすこと)のリスクも防ぐことができたり、出血も少なかったりというメリットもあります。手術では肋間神経の近くにメスをいれるので手術後の痛みはゼロではありませんが、手術時に肋間神経に冷凍凝固(神経ブロック)をすることで約2〜3ヶ月間は痛みを軽減しています。

低侵襲手術でできる適応疾患は全てではありませんが、一番重要なのは心臓をより正常な状態に治してあげることです。小さな傷で手術をしても、従来の手術方法と同じクオリティであるからこそ低侵襲手術を行う意味があると思っています。

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山口先生が診療にあたって心がけている点は何でしょうか?

治療のメリット・リスクの両方について患者さんやご家族の方になるべく丁寧に説明することを心がけています。また、私が執刀する手術は、必ず私から説明するように心がけています。手術の前に説明の場を設けることで、患者さんの今までの生活状況や、社会的環境、運動状況など、患者さんの人となりについて知る機会ができ手術に臨む自分自身の上気をさらに高めるきっかけになります。

また、セカンドオピニオンとして他院から紹介で来られる患者さんも居られますが、私の元に来られる方は、「手術をしないといけない」ということはある程度納得した上で「誰に執刀してもらうべきか」という悩みを持たれている方がほとんどです。そのため、患者さんは私たちスタッフの人柄を見に来られていると私は考えています。信頼して頂けるような対応を今後も行なっていきたいと思います。

心臓の病気を防ぐために、どのような生活が望ましいでしょうか?

ウォーキングやランニングなど、日々の適度な習慣的な運動を勧めています。もちろん心臓術後の患者さんにおいても最も大切な習慣です。外来でのリハビリテーションは時間や場所が限られてしまいます。

これらを補うために、“どのようにしたら日常生活における運動の大切さを広められるか”と思い、ウォーキングとランニング大会を定期的に開催しています。昨年には“After Surgery Fun Run 協会”( http://www.asfr-japan.com/ )という一般社団法人も設立しました。日常的に運動を取り入れて健康寿命を延ばしていける生活を送ってほしいと思います。

昭和大学江東豊洲病院循環器センター長心臓血管外科診療責任者としての今後の展望

私がこの昭和大学江東豊洲病院に来た目的の1つは、次の世代を担う後輩医師を育成することです。現在私のチームには心臓外科医は若者からベテランまで10名ほどの医師がいますが、“信頼できる外科医であるかどうか”という前に、“信頼できる人間であるか”が大切であると思っています。医療現場において、相談や報告がしっかりとできる人は信頼できます。

また私自身も、相談しやすい環境を作っていき、今後も後輩医師を育てていきたいと考えています。優れた技量を引き継ぐ次世代の心臓血管外科医を育て、世の中に送りだすことを目標に努めていけたらと思っています。

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患者さんへのメッセージ

心臓外科の手術はその人の人生を変える力を持っています。誰しもが自分の体にメスを入れることに対しては抵抗がありますし、心配される人も沢山おられます。しかしながら病気の中にはお薬を飲んでも完治しないもしくは手術を行うことによって明らかに寿命や生活の質が改善するものがあります。手術をしたら今まで運動制限していた生活も改善できる人生が待っているということを知っていただきたいです。薬を飲んでも治らない方など、私たち心臓外科医がお力添えできたらと思っています。

昭和大学江東豊洲病院の写真

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山口 裕己先生の口コミ

オススメ度
4.8
医師の対応
受付・看護師の対応
施設の清潔度
予約方法
外来の待ち時間
手術までの待機時間
予約から初診までの期間 平均 - 週間
外来での待ち時間 平均 -
手術までの待機時間 平均 - 週間
Sozai sex 1
60代 男性 回答日:2018/06/27
良い点

緊急に対応できるよう病院近隣で日常生活をされていると聞いていますので、患者さんの緊急な処置が可能なので安心して入院していることができる。

良い点

海外で心臓外科医として活躍された経験が、在日外国人の患者さんと英語でのコミュニケーションできることが患者さんにとって信頼と安心感を貰えたと患者さんから聞きました。

Sozai sex 1
30代 男性 回答日:2018/08/21
良い点

私は3度も山口先生に手術して頂きました。今では何の不自由なく生活できています。もちろん心臓外科医としての技術は一流なのでしょうが、それ以上に山口先生の人柄に惹かれます。外来診察では物静かですが、温厚で実はユーモアのある方です。

良い点

手術前の検査結果の説明や術後の経過説明など、非常に丁寧に説明してくれます。術後の回診で山口先生がいらした時は、優しい笑顔で接してくれて、ホッとします。リハビリ頑張るぞ!という気にさせてくれます。他の先生方も看護師の方も、皆チームとして素晴らしいです。

Sozai sex 1
50代 男性 回答日:2018/07/11
良い点

病院も設備も新しいですし、山口Drの豊富な海外での経験値は他のDrには真似できないメリットでしょう。
何よりも成功率がダントツなのが素晴らしいです。

不満点

山口Drに不満点はありません。
人間として尊敬できる医師ですし、何よりベストの成績を出す情熱が素晴らしいです。

良い点

医療関係者ですが、自分や家族が心臓病で手術するとなったら真っ先に候補となる名医です。
手術の経験値、腕、人柄、どれをとっても国内屈指です。

不満点

不満が無いのが不満?ですが、著明医師にありがちな上から目線の偉そぶった雰囲気が全くないのが人徳でしょうか。
白い巨塔的Drをお探しなら、都心の大手大学病院などが良いのかもしれませんが。

Sozai sex 2
30代 女性 回答日:2018/07/11
良い点

医療者である前に、人間として信頼できる人たちのチームだと感じます。丁寧な診療を真摯に行うまじめなチームで、患者さんが長期的に良くなることに貪欲で、とにかく真面目だなと思います。

不満点

丁寧に診察され、患者さんも多いので、せっかちな人には診察を待つのが大変かもしれません。

良い点

質問にきちんと答えてくれる。患者の意見も聞いてくれる。大事なことははっきりと叱ってくれるし、小さな相談にも決して放置しないで対応してもらえる。

不満点

丁寧に対応してもらえる分、待ち時間が長くなったり、緊急手術など山口先生にお会いできないこともあり。

※投稿時点での口コミであり、病院は異動されている場合があります

勤務先医療機関

住所:東京都江東区豊洲5丁目1-38
電話番号:03-6204-6000
※掲載情報は独自の調査・分析により収集しており、最新かつ正確な情報になるように心がけておりますが、内容を保証するものではありません。
掲載されている医師は全て有数の名医であることと、各スコアはあくまでも医師詳細データをわかりやすくするための目安であり、1-5に明らかな優劣があるわけではないことをご理解ください。
実際に受診を検討される場合には、直接医療機関にもお電話で問い合わせいただくことを推奨いたします。