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中村 真樹 先生

睡眠時無呼吸症候群の名医
掲載開始日:2018年06月18日
最終更新日:2020年03月02日

臨床実績


月間睡眠時無呼吸症候群患者数
***

専門医資格
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学会職位
***

学術活動


論文・学会発表数
*** 件
※件数は英語論文を含まない場合がございます

最終論文・学会発表年
*** 年

学術機関
***

出身大学
***

略歴
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受診しやすさ


初診までの待機期間
***

医師指定受診
***

外来待ち時間
〜20分程度

※医療機関の関係者の方へ

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※掲載情報は独自の調査・分析により収集しており、最新かつ正確な情報になるように心がけておりますが、内容を保証するものではありません。
※実際に受診を検討される場合には、直接医療機関にもお電話で問い合わせいただくことを推奨いたします。

中村 真樹先生のインタビュー

公開日:2020年02月26日
診療の質を維持しつつ、多くの方をサポートしていきたい。睡眠障害と睡眠時無呼吸症候群の名医

医師を志し、精神科の道に進まれたきっかけを教えてください

子どもの頃から人の身体や医学には興味がありました。私が高校生の頃、利根川 進先生がノーベル生理学・医学賞を受賞された影響もあって、基礎研究の研究者になりたいと思い、京都大学の理学部生物物理学科を受験しました。しかし、あいにく落ちてしまい、その時に「これは医学の道に進めということかもしれない」と思い、医学部を目指すことにしました。

その後、東北大学の医学部に進学し、脳外科医になろうと考えていました。東北大学の学部生の臨床実習には、最後に二つの希望の診療科を一か月間ずつ研修する高次医学修練があり、脳外科に関連する診療科ということで精神科と神経内科を選択しました。その際に、精神科で事象関連電位という特殊な脳波を用いた研究に触れ、これは面白い!と思い、脳外科から一転、精神科に進むことを決めました。

先生が興味を持たれた事象関連電位の研究について、もう少し詳しく教えてください

要は、脳の情報処理に関する研究です。例えば、私たちが物を見ると、その情報は脳に伝わります。そして、脳の中で見えている物がどのような形なのか、それは何なのか、と情報が処理されていきます。そうした情報処理に伴って生じるわずかな脳波の変化を事象関連電位といいます。統合失調症の患者さんにみられる症状のいくつかは言葉の意味処理の障害が関係しているとされていたので、単語認知・意味処理を反映しているとされるN400電位の異常についての研究をしていました。

研究で明らかになったことですが、通常、反復して提示された単語に対して、二回目に提示された単語に対しては脳の情報処理は効率化されます。これを反復プライミング現象というのですが、統合失調症の方では二回目に提示された単語に対しても一回目と同じように情報処理をしてしまい、プライミング現象が起こらないことが分かりました。また、LORETA(Low Resolution Electromagnetic Tomography)という、当時開発されたばかりの特殊な解析法を用いて、このプライミング現象が脳の前頭前野で起こることも明らかにし、この研究で学位および日本生物学的精神医学会国際学会発表奨励賞を受賞しました。

脳波の研究をされていた先生が、睡眠を専門にされるようになったのはなぜでしょうか

精神疾患の患者さんを診察していると、薬物療法で症状が改善していた患者さんが、次第に、「なんだか眠れなくなった、寝た気がしない」と不眠症状を訴えるようになることがありました。そのような患者さんに睡眠薬などの処方を調整しても改善せず、しばらく経つと精神疾患が再発してしまいました。このような患者さんを診る中で、精神疾患の病態や再発に睡眠・覚醒の脳内メカニズムも関わっているのではないかと疑問に思い、睡眠に興味を持つようになりました。

そういった経緯もあり、東北大学病院精神科で勤務していた時にてんかん・睡眠外来を立ち上げたのですが、患者さんを診るうちに「もっとしっかりと睡眠について学びたい」と思うようになりました。その頃に偶然、睡眠障害専門のクリニックとして有名な睡眠総合ケアクリニック代々木の求人を見つけ、すぐに問い合わせました。その後、現理事長の井上 雄一先生(https://clintal.com/doctor/17307 )にお会いし、2008年から2017年まで約10年間勤務して院長も務めました。

表参道で開業されたきっかけについてお聞かせください

私の妻も医師をしているので、人生設計の一つとして一緒に開業することも考えていました。また、睡眠総合ケアクリニック代々木で院長をしていたこともあり、クリニック経営の勉強も兼ねて参加したクリニック開業・経営セミナーで、将来は開業も考えていると話したら、現在の物件を紹介されました。好立地で滅多に募集のない物件だったので、すぐに井上先生にも相談させていただき、連携しながら診療していくということで了承をいただきました。そして、約半年後には開業することになりました。

貴院を受診されている患者さんについて教えてください

患者さんは表参道周辺で勤務されている方も多いですが、表参道駅が銀座線、半蔵門線、千代田線と地下鉄のターミナル駅になっていますので、これらの各沿線に勤務、あるいはお住まいの方も来られています。

受診の経緯としては、インターネットで検索して来られる方が多いです。当院のホームページでは、睡眠時無呼吸症候群や睡眠障害について説明していますので、不眠や日中の眠気、いびき、無呼吸、むずむず脚症候群などでお悩みの方がそうした説明をご覧になって受診されています。
また、一口に睡眠障害と言っても実は約90疾患もあり、中には非常に稀なものもあります。どの診療科で相談したら良いかわからないという患者さんも多いのですが、当院のホームページではそういった睡眠障害についても記載しているので、その情報を見て受診される方も多いです。

睡眠時無呼吸症候群とはどのような病気なのでしょうか

睡眠時無呼吸症候群とは、眠っている時に呼吸が止まったり、呼吸する力が弱くなったりする病気です。多くの場合、寝ている時に舌が喉の方に落ちてしまい、空気の通り道を塞いでしまうことで起こります。原因としては、肥満によるものが多いですが、痩せている方でも顎が小さい場合などに起こることがあります。近年、啓蒙活動が進んでいることもあり、家族の方からの指摘で受診される方もいますし、日中の眠気で悩んでいる方が睡眠時無呼吸症候群を疑って受診されることもあります。また、睡眠時無呼吸症候群は生活習慣病のリスクを高めることが知られていますので、健診機関で受診を勧められる方もいらっしゃいます。

睡眠時無呼吸症候群が疑われる方には自宅で簡易検査を行っていただきます。これは、指や胸にセンサーを付けて、眠っている時の呼吸状態やいびき、眠りの深さなどについて調べる検査となります。自宅で行う検査の場合、睡眠中、1時間あたりの無呼吸・低呼吸を合わせた回数(無呼吸低呼吸指数:AHI)が40回以上あればCPAPという治療が保険適応になります。これは当院の特徴なのですが、簡易検査の結果は検査機器を返却していただいた日にお伝えすることが可能です。これまでは解析に時間が必要だったので、機器の返却後、結果をお伝えするのは一週間後以降の再受診の際となっていました。また、CPAPも機器の取り寄せやメーカーからの発送などで治療開始までに時間がかかることもありました。しかし、現在当院で使用している検査機器は返却いただいてから15分程度で解析が終了しますので、その日のうちに結果をお知らせすることが出来ます。また、当院ではCPAP本体と専用マスク各種の在庫を置いていますので、初診で受診された日にご自宅で検査機器を装着していただき、翌日受診の際に解析および結果をご説明し、CPAPによる治療を診断確定後すぐに開始することも可能です。
簡易検査の結果、AHIが40回未満の場合は睡眠状態をより詳しく調べるために、睡眠総合ケアクリニック代々木に一泊入院していただきPSG(睡眠ポリグラフ)検査を行います。軽症〜中等症で標準体型の方の場合には、舌が落ちるのを防ぐためのマウスピースによる治療の適応になります。マウスピースは患者さんそれぞれの歯型に合わせて作成することが重要になるため、患者さんから特に希望の歯科医療機関がない場合、当院では赤坂にある睡眠時無呼吸症候群のマウスピース治療を専門にしている古畑歯科にご紹介しています。

CPAPについてもう少し詳しく教えてください

CPAPとは経鼻的持続陽圧呼吸療法といい、睡眠時に専用の鼻マスクを装着して、加圧した空気で舌が落ちないようサポートし、喉の閉塞を抑える治療方法です。CPAP治療を開始した場合、原則として月に一回受診していただき、適切に使用出来ているか等のデータを確認する必要があります。使用する機器によっては、データを保存しているSDカードなどを受診時に持参していただく必要がありますが、患者さんはオフィスワーカーで忙しい方も多く、朝にデータが保存されたSDカード等を抜き忘れてしまい持参できず、来院されてもデータが確認出来ないことがありました。そういった経緯もあり、当院では携帯電話で使用されている通信回線を用いて日々の使用状況のデータを暗号化してデータセンターに転送するクラウド型データ管理システムを利用したCPAPを導入していますので、仕事の合間などに時間の都合がついた方が電話やネットを介して予約受診されてもCPAPの使用状況の確認ができます。

不眠についても教えてください

不眠の原因には様々なものがありますが、原因の英語表記の頭文字がすべて「P」ではじまることから、5Pと分類しています。一番多いのはストレス性つまり心理学的原因(Psychological)です。他には精神疾患など精神医学的原因(Psychiatric)、熱帯夜やうるさい環境、不規則な生活などの生理的原因(Physiological)、身体疾患に伴う身体的原因(Physical)、嗜好品や医薬品に伴う薬理学的原因(Pharmacological)があります。若い人ではストレス性や夜更かしによる不眠が多く、30代を過ぎるとストレス性、40代や50代では病気や薬、加齢の影響による不眠が多くなります。

精神科の診察が他科と異なるのは、診断のためには問診が非常に重要になるため、初診時にしっかりと時間をとってお話を伺う点です。原因によって治療方法が異なりますので、問診ではこの5Pについて詳細に確認していきます。また、不眠の症状についても、寝付けないのか、途中で目が覚めてしまうのか、いつから症状があるのかなど細かく伺っていきます。その後、考えられる不眠の原因から治療の見立て、服薬する薬の特徴などについて資料を用いて説明をしています。

今後のご展望と、患者さんへのメッセージをお願いいたします

「専門性」を謳っている以上、診療の質を維持することが重要だと考えています。そのため、問診や検査結果・治療法の説明などにじっくりと時間をかけたいので、今後もその質が維持出来る範囲で診療していきたいと考えています。とはいえ、睡眠障害を専門に診察する医療機関のニーズは増えていますので、質を維持しつつ、いかに多くの患者さんをサポート出来るかということが今後の課題です。

患者さんへのメッセージとしては、眠れない、日中に眠い、寝ようとすると足がムズムズするといった症状がしばらく続いて、何かいつもと違うなと感じたら、まずは気軽に受診してください。病気ではない可能性もありますが、心配であれば一度ご相談いただければと思います。いびきに関しても、ただのいびきなのか、治療が必要ないびき、つまり睡眠時無呼吸症候群なのかなどきちんと検査を行ってご説明します。

青山・表参道睡眠ストレスクリニックの写真

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勤務先医療機関

住所:東京都港区南青山5丁目1-22 青山ライズスクエア3階
電話番号:03-6427-6062