
父が自宅と併設したクリニックで耳鼻咽喉科の開業医をしていたので、小さい頃は診療所の周りでよく遊んでいました。他の人と比べて病院は身近なものでしたので、高校生の頃からは自然と医療という枠組みで人の役に立ちたいと意識するようにもなり、医学部に進学しました。クリニックで診察をしていると、患者さんの中には私の小さい頃を覚えてらっしゃって、あの時の子がなんて言われることもあります。
学生時代はスポーツに打ち込んでいたので、運動器に関わる整形外科にも興味はありました。しかし、研修医となり様々な診療科を経験する中で、繊細な手術に魅力を感じ、耳鼻咽喉科や形成外科に興味を持つようになりました。特に耳鼻咽喉科は繊細な手術だけでなく、耳、鼻、喉、口と多彩な機能を持つ器官を対象とし、扱う疾患も幅広いことから非常に専門性が高い領域だと感じました。そういった専門性の高さにやりがいを感じたことに加え、父の仕事に対する尊敬の念もあったので、耳鼻咽喉科に決めました。
耳鼻咽喉科は街の家庭医としての役割を持ちながらも、専門性を持って医療に関わっていける良さがあると考えています。
オーダーメイド医療として二つ大切にしている事があります。一つは病気を見るだけではなく、お悩みの症状で何が辛いのか、何に不安を感じているのか、そこに焦点を当てて解決することを心がけています。例をあげさせていただきますと、めまいをお持ちの患者さんの場合、めまいの原因が耳にある患者さんもいらっしゃれば、精神的な影響で生じている心因性のめまいの方もいらっしゃいます。中には耳性のめまいから徐々に心因性のめまいに移行する方もいらっしゃいます。めまいの原因が緊急性のある病気の場合、もちろん見逃してはいけないですし、治療するのは当たり前ですが、予後が悪くない場合には、めまいと付き合っていくことも必要となります。しかし、患者さんのなかには症状が再び現れる事への恐れや、服薬を中止することへの不安が強い方もいらっしゃいます。他の病院で悪いものではないから大丈夫と言われても、患者さん本人が症状に対して不安に感じており、当院に来られる患者様もいらっしゃいます。めまいと付き合っていかないといけない患者さんに対しては、何を不安に感じているのか、本質的な原因や悩みを聞き、取り除いてあげることも意識して診察しています。
もう一つは患者さんの背景も踏まえ最適な提案をする事です。例えば、お子さんの診察をする場合、ご両親が共働きということも多く、保育園の対応状況によっては抗生剤一つにしても、一日三回の定期的な内服が難しいとおっしゃられることがあります。そう言った場合には、生活背景も含めてどの時間帯なら内服できるか考え、薬剤や内服時間の調整などを検討します。医療はお互いが納得していないと意味がないと考えています。患者さんが言いたいことを先生に言えない状況は良くないと思っていますが、そう言ったこともあるかと思うので、診察時には表情をよく見て、私が話した事を患者さんがどう受け止めているか考える様にしています。顔を見て話をする事に集中するあまり、薬の指示が抜けてしまうこともたまにあるのですが、そう言った時にも「あれ?先生、あの薬処方してくれるって言っていましたよ。」と言いやすい雰囲気づくりは心がけています。一度の受診では、コミュニケーションを取れる時間が少ないことも多く、すぐに言いたいことが言える関係になるのは難しいかと思いますが、伝えたいことがある場合は、遠慮なく伝えていただければと思っています。
当院では予約制で補聴器外来を行なっております。週2回、耳鼻咽喉科領域を専門とする臨床検査技師を採用しています。耳鼻咽喉科の検査は様々あり、多くのクリニックは自動で行いますが、補聴器が必要な患者様の聴力検査はより詳しく判断できるように臨床検査技師が検査を行います。まず始めに聴力検査、語音弁別検査を実施し、聴力や聞き取りの良さ、どちらの耳に補聴器が必要か等を調べていきます。語音弁別検査とは、どの程度言葉を聞き取ることができるかを調べる検査であり、補聴器を作る上でとても大切な検査です。この検査は、自動で行うことはできませんので、当院のように専門の臨床検査技師がいないと検査をすることはできません。中には人から話しかけられた時に声を大きくしても、話している言葉がわからないという方もいらっしゃいます。残念ながらそういう方の場合、補聴器ではあまり改善が期待できません。そのため、こちらの検査で言葉の聞き取り能力をお調べし、本当に補聴器が必要な方にのみ、補聴器の作成をお勧めしています。私は補聴器相談医と言う資格を持っているのですが、この資格を持っている医師が診察した場合、医療費の控除が受けられます。購入時にはそう言った控除も含めて相談にのっています。
検査の後は認定補聴器技能者の方も交え、患者さんと補聴器を使用する目的や希望などを伺います。その上で、患者さんの耳に一番適した補聴器を提案しています。その後、購入前に2〜3週間、補聴器を試していただきトラブルがないか確認していきます。補聴器を試していただく事で、患者さんにとっても安心して補聴器の購入を検討していただけると思います。通常クリニックでは補聴器の購入まではサポートしないのですが、当院では不適切な補聴器を購入することがないように認定補聴器技能者に来てもらい、購入までサポートします。
補聴器を購入する前に知っておいて欲しいことなのですが、補聴器は調整が難しい医療機器です。その為、補聴器を導入してから、その方に合う状態に調整が完了するまでは半年ほどかかりますし、その間は何回か通院していただく必要があります。しかし、しっかりと自分に合うように調整すれば、患者さんにとって無くてはならないものになります。なんとなく耳の聞こえが悪くなったと感じて補聴器を購入してみたものの合わないと思われている方や、年齢だから仕方ないと諦めている方も多いのですが、そういった方々にも個別に調整された補聴器を体感していただけるようになって欲しいなとも思っています。
補聴器を使用してみて、もし補聴器が合わないと感じるようであれば、少しお休みして、半年後や1年後に聴力検査などを行い、再度調整を試みるということもありますので、まずはご相談ください。
長年、父がこの地で診療を続けてきましたが、患者さんの体調が悪い時や不安がある時にいつでも診てもらえる場所と言う位置付けで診療してきたのではないかと思っています。
父が開業した30年前と比べると医療だけでなく、ITなども進歩しています。今やネットで診察の予約や簡単な相談もできるような時代になっていますので、患者様にとって有益であるものは敏感に捉え、積極的に取り入れていきたいと思っています。また、新しい医療を提案したり、設備を整えたりすることだけでなく、今まで父が培い、築き上げてきた風土も大切にしていきたいと思っています。父がこの地域で築き上げてきた医療は掛け替えのない財産ですので、良い部分は残し、新しい医療や技術で改善できる部分は見直していければと思っています。そう言った新旧の良いところを組み合わせ、他のクリニックにはない強みを築いていければと思っています。
また、耳鼻咽喉科以外の領域でこの地域に不足している診療科についても、医師として対応可能な範囲で展開していきたいとも考えています。診療の質を高め、患者さんには満足して帰っていただけるようにしたいですし、患者さんのニーズに応えられるよう敏感でありたいと思っています。
日々、体の悩みや心の悩みがあると思いますが、病院に行って良いものか一人で悩むのであれば、まずはお話を聞かせてください。お薬だけが治療ではないですし、医師と話し、診察させていただく事で安心できるのであれば、それが一番良いと思っています。あまり溜め込みすぎず、調子が悪いと感じたら気軽に当院に寄って、お話しを聞かせていただければと思います。
また、めまいを起こすと、脳の異常と思われ、慌てて脳神経外科を受診される方も多いですが、めまいの多くは、耳から起こっています。めまいでお困りの方は先ずは耳鼻咽喉科に来ていただいた方がアドバイスできることが多いと思いますので、知っておいていただきたいと思います。
市川ピースクリニックは院長であり水島先生のお父様である水島則夫先生と水島先生のお二人で診察をされています。待合室の壁には院長先生が書かれた掲示物が貼ってあり、とてもアットホームな印象を受けると共に長い間地域の皆様に愛されてきたクリニックであると感じました。水島先生が副院長に就任されてから補聴器外来、めまい外来などを始めたそうですが、街のクリニックでありながら、より高度な医療も受けることができ、これからも地域の方々にとって安心して通うことができるクリニックではないかと思いました。
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水島 豪太先生の口コミ
町のお医者さんだけど、詳しく丁寧に説明してくれるし、それほど待ち時間もないので自分的には大変快適でした。
若い先生は、親切で丁寧に説明してくれました。検査機器も順次追加されているらしく信頼感のある先生でした。
受付の段階から大変愛想がよくて、優しい。
診察時も子どもを抱っこしてくれて助かりました。
それほど新しくはないが、こぎれいにされている印象だった。待合室もそこそこ大きくて不快感はなかった。
トイレが古い点や、キッズスペースがないのは昔ながらの病院だから仕方ないかなと思いました。
ホームページから時間指定で予約ができる点がよい。リマインドメールもあるので助かりました。
予約順番がわからないのが欠点。時間で予約して、かつ順番までわかったらすごくいいなと思いました。
予約もしていたからか診察呼ばれるのに30分もかからなかった。診察後もその場で薬をくれてすぐに帰れた。
予定時間より15分くらい遅れて呼ばれた。駐車場が狭く少し車で待機しなければならなかった。