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広川 雅之 先生

東京都千代田区神田駿河台2丁目1-4 ヒルクレスト御茶ノ水5階
お茶の水血管外科クリニック
お茶の水血管外科クリニック院長
専門:
掲載開始日:2017年03月22日
最終更新日:2018年01月10日

受診しやすさ

医師指定受診
-
外来待ち時間
-時間程度

臨床実績

専門医資格
医学博士
日本外科学会専門医
日本脈管学会専門医
学会職位
日本静脈学会理事
日本脈管学会評議員
日本血管外科学会評議員
関東甲信越Venous Forum会長

学術活動

出身大学
1987 年卒
略歴
1987年 高知医科大学卒業
1987年 同大第二外科入局
1993年 ジョーンズホプキンス大学医学部
2003年 東京医科歯科大学血管外科助手
2005年 東京医科歯科大学血管外科講師
2005年 お茶の水血管外科クリニック院長

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広川 雅之先生のインタビュー

公開日:2018年02月27日
下肢静脈瘤の日帰り手術を開発 正しい知識を広めて、患者さんへ安心を提供したい

広川先生が血管外科、特に下肢静脈瘤をご専門とされた経緯を教えてください

実は私は当初から血管外科を専門として診療に当たっていたわけではなかったのです。元々の専門科は消化器外科で、12年ほど消化器外科の診療にあたっていました 。

消化器外科に在籍していた時は、高知大学医学部附属病院で診療を行っていましたが、結婚などの生活の変化もあり、東京医科歯科大学医学部附属病院に移る事になりました。当時の東京医科歯科大では外科は第一外科と第二外科に別れていました。私が所属した第一外科には消化器外科と血管外科があったのです。そこで診療をしている中で血管外科の診療をサポートする機会があり、そこから徐々に血管外科との関わりが深まり、最終的に血管外科に所属することとなりました。

その当時、私は東京医科歯科大の血管外科で主に動脈の病気の診療を行っていましたが、ある時、外部のクリニックで下肢静脈瘤の専門外来を依頼されました。下肢静脈瘤とは足の静脈がコブのようにふくらむ病気で、血管外科で診療を行う病気の中で最も患者さんの数が多い病気です。しかし、大学病院など大きな病院では動脈の病気の診療に忙しく、命にかかわる病気ではないので片手間に治療が行われているのが実情でした。そこで、その下肢静脈瘤専門外来では、まず診断をしっかりするためにそれまでの下肢静脈瘤の診断はベノグラフィという造影検査で行うのが当たり前だったのですが、それをエコー検査による診断に切り替え、専門のエコー検査技師を養成することとしました。さらに、従来は「大学病院などの大きな病院に入院して、全身麻酔で行うもの」と考えられていた下肢静脈瘤のストリッピング手術を局所麻酔の日帰り手術で行う方法を開発しました。その日帰り手術が評判となって徐々に患者さんの数が増えて下肢静脈瘤の診療を専門とするようになっています。

下肢静脈瘤の危険性や治療法・どのような人がなりやすいか、手術適応などについて教えていただけますでしょうか

まず、下肢静脈瘤の危険性についてですが、最近マスコミ等で「血栓が飛ぶ」、「脳梗塞の原因となる」など色々怖いウワサが流れています。しかし、実際はそのようなことはありません。下肢静脈瘤ではめったに血栓は出来ませんし、生命に危険性がある重篤な病気ではありません。ほとんどの人が手術などの治療は不要ですし、運動療法や生活習慣の改善だけで症状が改善する方も大勢いらっしゃいます。また弾性ストッキングと呼ばれる治療用の靴下を履くだけで、足のむくみなどの症状を抑えることも出来ます。静脈の病気は医師の中でもあまり認知度の高いものではないため、他の病気の診察のついでに医師に下肢静脈瘤について尋ねても正しい説明がされないのもこの様な誤解が生まれる原因だと思います。

次に、下肢静脈瘤になりやすい人というのは、立ち仕事の方、女性、親兄弟に下肢静脈瘤の方がいる場合になります。立ち仕事は脚に血液がたまりやすく、そのために下肢静脈瘤になりやすくなります。特に狭い場所で脚を動かさない調理師や美容師の方に多くおこります。女性は妊娠時に下肢静脈瘤になりやすく、妊娠時のホルモンの変化によって血管が柔らかくなることによっておこると言われています。出産後はいったん改善しますが、加齢とともに徐々に悪くなり50〜60歳ぐらいで受診される方が多くおられます。また、下肢静脈瘤は遺伝性があるので親兄弟に下肢静脈瘤の方がいる場合は要注意です。

下肢静脈瘤で手術適応となる場合は、大きく分けて3つあります。

1つ目は血管が浮き出てしまっていることによる見た目が気になるという場合です。これは医師が治療を必要と判断するというものではなく、患者さん側の理由になります。2つ目は「脚のむくみやだるさ」といった静脈瘤の症状がある場合ですが、これは手術前にまずしっかりと検査することが必要です。その理由としては、脚のむくみが本当に下肢静脈瘤によるものかを判断するためです。脚のむくみは確かに下肢静脈瘤の症状ではあるのですが、それ以外の理由でも脚のむくみという症状は現れます。ですので、症状があるからといって即手術となるわけではありません。しっかりと検査を行ったのちに、原因がはっきりしてから治療を行うかどうかを判断します。3つ目は静脈瘤により皮膚炎を起こしている場合です。具体的には湿疹や皮膚の色素沈着といった症状や皮膚の一部が壊死してしまううっ滞性潰瘍を起こしている時になります。皮膚炎をおこしている場合は、医師の側から治療を受ける様に積極的にお勧めします。これら3つのケースが、治療の対象になります。

『下肢静脈瘤は自分で治せる』などの書籍を出版されていますが、患者さんが日頃行える予防法やケアなどがあれば教えていただけますか?

下肢静脈瘤の予防は、まず第一に生活習慣の改善をすることですね。先ほど下肢静脈瘤になりやすいのは立ち仕事の方とお伝えしましたが、その他の理由として肥満や運動不足なども挙げられます。下肢静脈瘤の患者さんへ私からお伝えしているのは、脚の運動を日頃から行っていただくことや弾性ストッキングを日常的に使用していただくことです。適切な運動を行って生活習慣を見直せば、下肢静脈瘤の症状は改善し進行を防ぐことができますので、手術やその他の治療を行わなくて済むようになります。もし転職などをきっかけに立っている時間が長くなり、下肢静脈瘤が悪化したと自覚された方は、こまめに脚の運動をしたり弾性ストッキングを履いて予防に努めていただきたいと思います。

お茶の水血管外科クリニックの診療の特徴を教えていただけますか?

当院の特徴は下肢静脈瘤の診療に特化して2005年に日本で最初にできた血管外科クリニックということです。血管の病気を専門に診断するバスキュラーラボを持ち、日帰りのレーザー治療や高周波治療を年間2000件以上行っています。当院はきちんとした診断を行うことに何よりも力を入れており、バスキュラーラボには検査技師が常勤で5人在籍しています。そのスタッフが年間約1万件以上の検査を行っており、診断の質や精度も非常に高く保たれています。また、当院に在籍する医師は全員血管外科医であり、適切に患者さんの状態を把握し必要な治療法をご提案できますので、安心して治療を受けていただけると考えています。

広川先生が考える名医とは?

私は「普通のことを普通にできる医師」が名医だと考えています。患者さんとまず向き合って、相手の目を見て話を聞き、話の中から患者さんがどのような思いで来院されているのかを感じとり、そしてしっかりと診断を行ってから、患者さんに必要な治療を適切に行う。私が思う名医の条件みたいなものは、これだけだと思います。これだけ聞くと至極当たり前のように感じると思いますが、患者さんが医師に一番求めているのは、こういう当たり前の事を当たり前に行ってくれることなのではないかと私は思います。

現在は、適切な診断方法も多くあり治療のガイドラインもしっかりとしています。また、これらの情報にインターネットによって瞬時にアクセスすることができます。適切な治療方法をきちんと学び、患者さんのニーズを読み取る能力を高めていけば、自然と患者さんに信頼される医師になるのではないでしょうか。そういう意味で、当たり前のことを当たり前に行えるというのが、非常に重要だと思っています。

患者さんへのメッセージをお願いします

治療を受けようかどうかとモヤモヤした想いを抱えている方は、一度診察を受けに来ていただければと思います。先ほどもお伝えしたように、下肢静脈瘤はすぐに手術が必要となるような病気ではありません。まず超音波検査などの検査や診察をしっかりと行い、その上で治療の必要性についてしっかりとご説明させていただきます。また下肢静脈瘤にはどのような治療法があるのか、日常生活でどのようなことを意識していただく必要があるかなどについても、その方の生活にあった方法をお伝えさせていただけると思います。1人で悩みを抱え込んでいないで、ぜひ当院へきていただきたいと思います。

お茶の水血管外科クリニックの写真

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お茶の水血管外科クリニックの詳細情報

郵便番号
101-0062
住所
東京都千代田区神田駿河台2丁目1-4 ヒルクレスト御茶ノ水5階
電話
0120364184

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