
私は日本歯科大学新潟歯学部(現新潟生命歯学部)を1983年に卒業後、どの専門分野を専攻するかと考えたときに、主任教授との縁で、日本歯科大学附属病院(東京都)の小児歯科学教室へ入局させていただきました。医局員時代は、小児歯科治療における行動管理(歯科治療の恐怖心をコントロールする)、歯列矯正などについて力を入れていました。
浜地歯科医院を開業したのは、1991年になります。姉夫婦がやっていた医院を譲り受け開院。その後30年以上新百合ヶ丘で患者さんを診ています。現在の建物へ移ったのは2012年になります。
2012年の医院新設にあたっては、設計にこだわりました。歯科治療では天井を見ながらの治療が主となるので、天井を高くし、あえて木材をつかい木のぬくもりが感じられ、リラックスして治療を受けていただけるように配慮いたしました。また、当院の診療室では、診療台間の仕切りをあえて設けていないところがあります。これは小さなお子さんの場合、ご兄弟やお父さんお母さんと並んで一緒に治療することで、より安心感がえられます。もちろん、周りに人がいると気になるという方もおられますので、個室も設置しています。他にも、CT設備や高度な消毒機器を設置、ウォーターサーバーやパウダーコーナーを設けるなど、患者さんが質の高い医療を快適に受けられる環境となっています。
ちなみに、浜地歯科医院は標高が川崎一高い場所にありますので、天気のいい日は窓からスカイツリーや東京タワー等が見えます。
当院では保険適用での義歯製作は原則お受けしておりません。その理由は、保険で作ることができる義歯は、材質が脆弱であり、調整を何度行っても短期間でバネの歪みや破損、腐食が発生してしまうといった問題点があります。また、義歯装着時には、歯の膨らみを利用してバネを引っ掛けるようにして装着する(この部分をクラスプとよびますが)のですが、義歯を外す際、引き抜く力により、健康な歯のグラつきの原因になったり、顎の骨を痩せさせたり等の悪い影響を与えます。こうした行為の繰り返しが義歯の隣り合う歯を抜歯にみちびき、結果、総義歯になってしまった方もおられます。義歯使用の際に入れ歯安定剤を当たり前の様に使っている患者さんも多数おられますが、質のいい素材や的確な設計を行うことで入れ歯安定剤は不要になります。
以上から、当院では設計の幅が広いよりよい素材や構造を用いて義歯を製作することを方針としています。義歯製作を自費治療で行った場合の症例を数多く紹介していますので、健康な歯をできるだけ多く、長く残していくためにもご相談いただけたらと思います。
義歯だけで改善できる状態であればインプラントは必要ありません。しかし、義歯だけではグラつきが発生して安定感が出ない状態や、すれちがい咬合(※上顎、下顎ともに歯は何本か残っているにも関わらず自分の歯でかむところがなくなってしまった状態)などではインプラントという選択肢を提案しています。
また、単純に義歯を装着する事に違和感が強い方、なにより自分の歯があったころと同じように堅いもの、歯ごたえのあるものを食べたいと言う希望をインプラントは可能にしてくれます。インプラントは、広い意味で予防です。義歯やブリッジと言った方法で抜けた歯の補填をする場合、隣の歯に何らかの負担をかけながら成立するものです。しかしながらインプラントは、抜けた場所に歯が戻ってくるのと同じ状態に出来るため、隣の歯を削ったりバネをかけたりはしないですみます。それが歯を守り、歯列を守り、噛み合わせの崩壊を防いでくれる、すなわち予防なのです。
全ての歯をインプラントにしますと、メンテナンスが大変だったり、費用面が心配だったりと相談を受けることもありますが、ブリッジとインプラント、義歯とインプラントなどと治療法を組み合わせることで噛み合わせがしっかりとした歯列を作ることができます。1度インプラントの良さを知っていただければ、別の場所もインプラントでと言われる患者さんは沢山おられます。
まずは、綿密な治療計画を心がけています。義歯、ブリッジの治療とインプラント治療との違いについて、治療方針の説明をしっかり行うようにしています。また、CT画像を撮影することで、平面レントゲン写真だけでは把握できない顎の厚みを事前に計算し、必要に応じて患者さんの3次元顎体模型を作り、顎の骨の形を事前に把握することで安全な治療を心がけています。また、当院におけるインプラント治療のガイダンスを記したオリジナルの書面を事前に提示し、リスクやメインテナンス受けていただく事を条件に保証も明記し、書面上でしっかりと契約を取り交わした上で治療スタートしております。
究極の目標に、母親が子供を妊娠したときから、その子についてより良い栄養素を母親が摂取し、健康な体で誕生し、歯の健康について、正しい知識と管理方法を習得していただければ、その子は将来歯の病気で苦しむ事もなく、むし歯で歯を削られたり、詰め物をされたり、まして入れ歯やインプラントなどは必要無くなります。美味しいものをしっかり食べ、体の抵抗力を上げることで、内科疾患からのリスクも確実にさがります。
これが当院の目標です。
人工物を入れてもらう為に高いお金を払う事など、未来の歯科医院には必要無いのです。そのために、正しい知識、最新の予防の考えを伝える場所が必要なのです。それが、母親教室であり、大人の方向けの予防レクチャーをして、情報をお伝えしています。
骨粗しょう症の治療やがんによる高カルシウム血症の治療で使われる薬(ビスホスホネート系薬剤、抗ランクル抗体等)を使用している人は治療前に必ずお教えください。それは、この薬を内服中に抜歯などの処置をした後に、非常にまれではありますが顎骨壊死(がっこつえし)という歯の病気を起こす可能性があるためです。
顎骨壊死とは文字の通り、顎の骨が腐ってしまう病気です。症状としては、抜歯後痛みがなかなか収まらない、歯ぐきに白色、あるいは灰色の硬いものが出てきた、顎が腫れてきた、歯がグラついて自然と抜けたなどといったものが挙げられます。骨粗しょう症のために薬を内服している状態で抜歯などの外科処置を受けて顎骨壊死が発生する割合は0.01%〜0.02%ということです。数字だけ見れば低いと思われるかもしれませんが、実際に私も顎骨壊死患者さんを診たこともありますし、徐々に増える傾向にあるようです。がんの骨転移がある患者さんや、ステロイドを内服している患者さんの顎骨壊死発生リスクはさらに高くなるとされています。
顎骨壊死という病気は、全世界でも研究はまだ十分に進んでおらず、確実な治療法は定まっておりません。骨折などの病気を防ぐために内服する薬が原因となってほかの病気を引き起こすのは残念なことです。顎骨壊死の治療法はまだ判明されていませんが、口腔内が不衛生な状態であると起こりやすくなることがわかっています。そのため、ビスホスホネート系薬剤他を内服、注射治療されている方は、日々の歯磨きをしっかりと行うなど、口の中を清潔な状態に維持していただきたいと思います。
また、必要があり処方されているお薬ですので、自己判断で中断することのないよう、かかりつけの先生に相談をして欲しいと思います。
当院に通院している患者さんの中には、90歳代でもしっかりとご自身の歯でご飯を食べられている方もおられます。寿命まで使える歯を目指すには、定期的な歯のチェックが最も大切です。歯科治療は痛い・怖いといったイメージがあるかもしれませんが、定期的に歯の状態をチェックし、異常があれば早期に治療をしっかりと行うことで、痛みや苦痛はほとんど伴いません。毎月来ていただいている方のほとんどは、歯のお掃除のみとなっています。
また、「インプラントって一生もつの?」と疑問に思っておられる方も多くいらっしゃいますが、歯茎の隙間から細菌が入り込み、感染症を引き起こすこともゼロではありません。自動車の車検・メンテナンスをするようにインプラントにもメンテナンスは必要です。定期的に来院していただいて私や歯科衛生士など専門スタッフよるメンテナンスを受けていただくことで100%ではありませんが感染も予防することが可能であり、歯を長持ちさせることも可能です。
当院では、予防をメインにインプラントや義歯のこと、虫歯の治療についてなどレクチャーの時間を設けておりますので、受診とともに受講もしていただければと思います。
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