
これまで大学病院や一般病院で消化器内科医として研鑽を積んできました。その13年間の中で、1つの疾患や1つの病態のみに「集中して」専門性を高めて医療と関わっていく道もあれば、その経験を活かしつつ地域の人々の健康に「幅広く」貢献するという道もあるなと考えるようになり、自分の医療人生の集大成として開業の道を選ぶことに決めました。
開業に際して、「野沢3丁目」という地域を選んだのは、私自身この地域で生まれ育っていますので、非常に愛着がありまして、この地域の住民の方の健康をサポートしたいという思いが強いからです。また、学芸大学駅という閑静な住宅街と地元に愛される商店街を持ちながらも、都心からほど近いというアクセスに便利な点も魅力的でした。
やはり一番の難しさは「こころ」の問題です。消化器、いわゆる胃や腸の「からだ」の問題と、「こころ」の問題は切り離せませんし、他の内科の病気でも「こころ」が関わってくることが多くあります。
以前勤めていた大学病院や一般病院とかかりつけ医では果たすべき役割が全く違うと思っています。とくに大病院ほど組織が縦割りで診療科ごとに完全に分かれてしまっていますので、胃が痛い患者さんがいたら消化器内科で胃カメラを行なって、胃自体に問題がなければ、心臓や精神的な原因などを疑って他の診療科に患者さんを紹介して、他の診療科で原因がないかどうかを探ります。
しかし開業医・かかりつけ医としては、これではだめだと思っています。かかりつけ医では、患者さんが胃が痛いと訴えられているときに、その裏で「患者さんに何が起きているのか」までスポットライトを当ててじっくりと検討することが必要だと思っています。「仕事は大変ではないか」「家族関係はどうか」「ちゃんと眠れているのか」というようなことまで伺うことが重要だと思っています。
そのために常に外来では「夏休みにはどちらにいかれましたか」「素敵な靴をはいてらっしゃいますね」といったようなちょっとしたなにげない会話に時間をしっかり使って、患者さん自身のことを知るということを大事にしています。またそのようにして信頼関係を築くことができた患者さんの方が、結果として通院が続き、高血圧や高脂血症の薬なども飲み続けていただけている印象があります。
このあたりはまだまだ私も勉強中の部分ではありますが、それを学ぶために心療内科のクリニックなどで勉強させていただいたりすることで、今では消化器内科医でありながら、「こころ」と「からだ」の両面からのアプローチに喜びややりがいを覚えています。まさによく言われますように、病気ではなく人を診ることができるのがかかりつけ医の真骨頂であると感じています。
これまで何かしら不調を感じているのに「からだ」の診察で何も異常がないと言われてきた患者さんはぜひ来ていただければと思います。
これ以上話続けると医師にけむたがれてしまうんじゃないか、もっと相談したいことがいっぱいあるのに、というような患者さんも、じっくりお話を伺いますので来ていただければと思います。ご希望あれば、しっかり腰をすえて話を伺うために1週間の中でもクリニックが最も混んでいない時間をご案内いたします笑。
また消化器内科をずっと専門としてきましたので、胃や腸、肝臓の不調などの患者さんはもちろん大歓迎です。内視鏡やお腹の超音波の検査などもできますので、症状に合わせた必要な検査を行います。
名医に限らず医師は「臆病」であるべきだと思います。患者さんの訴える症状や検査結果を見た際に、多分この病気だと思うけれども、もしかしたら可能性は低いけれどこの病気かもしれない、と常に疑ってかかることが名医であるほど必要だと思っています。
特に私が目指している名医の理想像は、その原因を疑う範囲の中に「患者さんの生活背景」や「医師に期待していること」まで含めることが「自然と」できるようになることです。この患者さんはLDLコレステロールが高くて高脂血症の薬をもらいにきているけれども、本当は毎週ある会社の飲み会に対する愚痴を聞いてほしいだけなのかもしれない、風邪だから本当は抗生剤は飲まなくて大丈夫なんだけれども、熱がでたら抗生剤を飲むことで安心につながるのかもしれない、と、患者さんの真の目的を読み解くことで治療も変わってきます。前者の患者さんであれば外来でしっかり話を聞いてあげることが最も重要ですし、後者の患者さんであれば少量の抗生剤を処方して信頼関係を崩さないようにしつつ、抗生剤に対する誤解を少しずつ解いてあげることが最も重要だと思います。
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