
私は島根県出身で、父親が整骨院で柔道整復師として働いていました。父は柔道整復師の法人グループ立ち上げに関わり、柔道整復師会長を長年務めていました。また、私が幼少期の頃は近隣には医療機関が少なかったためか、整骨院ですが救急車の受け入れもしていました。そういった環境下で育ったこともあり、整形外科領域は興味関心があり、医師の道へ進むことにしました。
帝京大学医学部を卒業した後は、帝京大学附属病院や千葉旭中央病院、岩井整形外科内科病院などで研鑽を積みました。病院に勤務していた頃は、整形外科の中でも外傷や関節疾患、脊椎脊髄疾患などの診療、また、整形外科医をしながらも、救命救急に携わる機会もありました。習志野台整形外科内科は前任の先生が退職をされ、2007年から私が継承する運びとなりました。
当院では予約をあえて行わず、チェックインシステム(当日順番受付制)を導入しています。病院に勤務していた時は予約制でしたが、それにより3ヶ月待ちなど長い期間待たないとなかなか診療を受けられない患者さんもおられたからです。今日診てあげたくても診ることができない、来てくれた患者さんはみんな診てあげたいと思い、チェックインシステム体制にしました。また、チェックインシステムを使うことで、診察までの待ち状況をサイト上で確認することができます。
年齢制限は特に設けておらず、先股脱(先天性股関節脱臼)で受診される新生児のお子さんから、高齢の方と幅広い年代の方が来院されています。そのため当院では、膝や股関節の病気や、脊椎疾患、スポーツ領域などに幅広く対応しています。年齢や疾患に合わせた治療や説明を行うため、レントゲン撮影が難しい新生児のお子さんに対しては、エコーを用いて診断することも可能です。
また、私以外にも、4名のセラピストが運動療法を担当していますので、院内で専門的なリハビリテーションを受けることも可能です。
疾患によっても違いはありますが、圧倒的にお勧めしているのは日常生活にウォーキングなどの運動を取り入れることです。というのも、活動量を増やすことで疾病予防につながるという研究結果も発表されているほど運動が疾患予防に及ぼす効果が大きいからです。日常運動サポートの一環として、当院では電子カルテとデータ共有することができる歩数計を利用しています。この歩数計は、活動量データを電子カルテに送信し、記録やグラフ化することで、リハビリテーションメニューの計画立案にも活用されています。活動量を目で見て分かる状態にすることで運動量が改善される方も多くいらっしゃいます。
また、この歩数計は当院のチェックインシステムとも連動しており、診察券替わりにもなります。診察券は何のために必要なのか、診察券忘れをなくすにはどうすればよいか、といった点について考えていくと一つの形にとらわれなくてもいいのではないかと思い、歩数計を診察券としても利用するというアイデアが生まれました。
患者さんにとって、より身近で便利なクリニックとなるよう、色々な取組みを行っていきたいと思い、電子カルテやiPadの導入を行いました。
当院では、午前中の診察だけでも約100人以上の患者さんを診ることがあります。そのため、待ち時間を減らすために、問診を電子化することで一瞬にして電子カルテの中に患者さんの情報が入力されるようになっています。こちらの問診は、電子機器の操作が苦手な方でも簡単に入力ができるように工夫していますし、受付スタッフも適宜フォローしています。例えば整形外科では言葉では表しにくい痛みのレベルをイラストと数字を用いて表現しています。また、問診内容も、回答次第で変わっていき、必要な内容だけが表示されるようになります。
紙の問診票に文字を書くだけでは何を伝えたか、どれくらい痛いかなどを伝えきれない患者さんが、このツールを使うことで、私たち医師へ症状を伝える際に役立つツールになればと考えています。
症状やご要望を十分に伺い、診断を迅速・正確に行い、出来るだけわかりやすく説明するようにしています。紙や模型に描いても分かりにくい場合もあるため、紙よりも別のツールで患者さんに分かりやすく伝えることができないかと考えました。当院は先ほども話したようにiPadを導入していますので、3DCGや動画といったiPadのアプリを使ったり、プロジェクターで診察室の壁にレントゲンの写真を映したりしています。患者さんからの反応は良く、コミュニケーションもさらにとりやすくなりました。診察室の壁はホワイトボードとなっていますので、ホワイトボードにレントゲン写真を投影し、レントゲン写真に書き込むようなかたちで疾患や治療方針について説明することが出来ます。
例えば、腰椎椎間板ヘルニアの患者さんがいるとしましょう。腰椎椎間板ヘルニアとは、腰の骨と骨の間にある、椎間板というクッションの一部が飛び出て、神経を圧迫することにより、腰の痛み、お尻から太もも・下腿・足のしびれや痛み、感覚障害や運動麻痺などの症状を引き起こす病気のことです。そのため、椎間板が飛び出して神経を圧迫している部分の炎症を落ち着かせるために、運動療法やお薬、ブロック注射も必要になってきます。この一連の説明をアプリで行うことで、紙や口頭だけでは伝えきれない部分もわかりやすく伝えることができます。
当院はビルの1階にある医院ですので、設備面や1日に診ることができる患者さんの数には限界がありますが、当院を受診された患者さんは自分の可能な限り診ていき、今後も地域のための診療を続けていきたいと考えています。
また、地域の方に日常的に運動をしていただき健康増進、医療費の削減へつながるような取組みを行いたいと考えています。運動量により、うつ病や骨粗しょう症、高血圧、糖尿病、心疾患をはじめほとんどの病気は予防できると言われています。取組みの内容としては、現在行っている歩数計を使った仕組みを取り入れることで、数字の見える化を行っていくことを考えています。このような活動は、2015年から既に、埼玉県の一部の市町村で行なわれています。具体的には、タブレットをコンビニやスポーツセンターなどに置き、歩数計とリンクさせることで健康ポイントを貯めていくシステムです。(健康ポイントが貯まると商品券に交換できます。)また、この取組みは2015年の医療費削減にも効果が現れており、1人年間3万円の医療費削減へと繋がっています。
複数の医療機関を受診されている場合は、それぞれの医療機関での検査データなどの情報を各医師に患者さん本人が伝えることが大切です。その理由は、いつから何と診断されているかなど、患者さんに関する情報は多ければ多いほど治療の選択肢が広がるからです。そのためにも、他院でいただいた検査結果やお薬手帳、画像データなど共有して欲しいと考えています。
また、病院からの逆紹介も受け入れていますので、気軽に相談していただければと思います。
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