
私が医師の道を目指したのは、父親が開業医で、幼い頃から診療所で過ごすことも多く、父の働く姿を見て育った影響が大きいです。また、病気になってしまった祖父の看病をした時に、「もう少し自分の力で何かできたら」という思いから、さらに医師を目指そうと強く思うようになりました。
そして、外科医になることにしたのは、診療所に置いてあった主人公が外科医の漫画本を読んだ影響や、この診療所を引き継ぐという大きな目標があったので、外科的手技を学んでおいた方が父親のように開業医でも幅広い病気に対応できて、地域の患者さんの役に立てると思ったからです。そのため、私は2003年に聖マリアンナ医科大学医学部卒業後、東京女子医科大学の一般外科に入局しました。入局した一般外科では、大腸内視鏡検査や胃カメラ検査、胃がん・大腸がん・乳がん・肝臓がん・すい臓がん等の手術や抗がん剤治療、鼠径ヘルニア・包茎・停留睾丸等の小児外科手術などと幅広い領域を経験することができました。
先代の院長である父親が、かねてより実家の福島県でのクリニック開業準備の為2013年4月、石井外科を引き継ぐこととなりました。
当院の外科領域は、痔の治療に特化していますが、怪我(外傷)、肛門コンジローマ、粉瘤、巻き爪、小さな皮膚の良性腫瘍(イボ、脂肪腫など)などの処置も行っています。その他にも、風邪、花粉症などのアレルギー、健康診断後の内科的フォロー、皮膚のトラブルなど内科、皮膚科診療もしています。これは35年前にこのクリニックを開業した父親の時代から続く、「幅広い疾患を診ることができる診療所」を体現しており、上記のような症状をお持ちの方が当院を受診されています。
痔は大きく3種類に分けられ、いぼみたいに腫れる「いぼ痔(痔核)」、お尻が切れる「切れ痔(裂肛)」、お尻に膿のトンネルができる「痔ろう」があります。痔ができる原因には、長時間(2〜3時間)同じ姿勢でいること、便秘、頻回の下痢、ウォシュレットを過度に使う、などがあります。患者さんに痔の原因をご説明する際にみなさん驚かれることは、「痔は、実は血の巡りが悪いことが原因で起こる血管の病気である」ということです。
痔の治療としては、内服薬、塗り薬、手術といった方法があります。当院の痔の手術は、痔を引き起こした原因となっている血管を縛り、余った皮も含めてとる手術となります。適応は痔の大きさや部位によって違いがあるものの、当院ではレーザー機を用いた日帰り手術を行っています。レーザー手術自体にかかる時間は、30分〜1時間程度、手術前後の麻酔などの時間を含めても3時間程度です。レーザーを用いた手術では、傷の治りがメスを用いた手術よりも早いというメリットがあります。
ただし、痔ろうを合併している患者さんや切除範囲が大きな痔核の場合は、当院の適応ではないため大学病院や基幹病院へ紹介しています。
私が診療時に心がけていることは、専門用語をできるだけ使わずにわかりやすい言葉で説明をすることです。また、当院では、薬の処方を院内処方にて行っています。患者さんの薬局での待ち時間の短縮はもちろん、初めてかかられた方が薬局を探す手間や雨の日などでさらに出かける手間もなくなります。必要であれば、お薬を見せながら効果や副作用なども直接説明することができますので、患者さんに納得していただくことができ、正しい内服にも繋がっていると思っています。
また以前、当院に通院中の患者さんが、急に吐血したと受診されたことがありました。診察にて、緊急に、病院での処置や検査が必要と考えたため、医師会のネットワークを使ってすぐに診てくれる病院へ紹介しました。当院は幅広い疾患を診ていますが、専門的な検査や治療が必要と考えられる場合は、適切な時期に大学病院や基幹病院など希望の病院に紹介できるように対応しています。
外科医としては手術前後の管理が大切になってきますので、この治療でいいのか、他に検査は必要ないだろうか等と病気の治療ポイントを見極める姿勢を忘れずに今後も診療を行いたいと思います。また、今まで自分が経験した知識に加えて、さらなる技術向上と新しい試みにも挑戦していき、地域の方にとってのかかりつけ医として日々邁進していきたいと考えています。
また、最近では足の疾患に関する研修によく参加しています。私がこの研修に参加する理由は、前院長の代から幅広い疾患を診ており、私自身も整形外科疾患の患者さんを診ることもあるため、さらに足の疾患に対する知識をつけたいと思っているからです。姿勢の悪い歩き方などから腰痛や膝が痛いという症状に発展することもあり、姿勢や歩き方を治すアプローチとして、一人一人に合った形状のインソールを提案しています。お薬を内服することで痛みは軽減しますが、原因は何かと考えた時に姿勢や歩き方は治療を行なっていく上で重要です。インソールを使うことで膝の痛みや、腰痛、タコや巻き爪も良くなったという声もあります。このように、街のかかりつけ医として役立つスキルをさらに身につけたいと考えています。
当院は、何らかの症状で困った時に、気軽に相談できるかかりつけ医を目指しています。「大きな病院に行く程ではないと思うけれど、かといって家でこのまま様子を診ていて良いのか不安。」、「会社の休憩時間中にちょっと診て欲しい。」などと、少しでも不調かなと思われた時には当院に相談をしていただきたいです。
その他に、区の健診(健康診査)や区の予防接種も行っています。高齢者を対象とした肺炎球菌のワクチン接種をはじめ、小学生のお子さんの定期予防接種やインフルエンザも対応していますので、接種希望の方は電話や窓口で相談していただければ幸いです。
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